蘇ったのは。
ネットを見ていると、なんでも蘇(よみがえ)らせることのできるゼリーという記事が流れてきた。 スクロールして読んでいると、どうやらホンモノらしい。 「これで枯れてたうちの花が蘇(よみがえ)った!」 「彼氏からもらったネックレスが蘇(よみがえ)りました。」 「壊(こわ)れたゲームが新品になったんだけどwww」 へえ、こんな技術もあるんだな。と感心していると、 「これ、人とか動物とか死んだものも蘇るんじゃね?」 というコメントが目に入った。 死んだものが蘇る…確かに、なんでもできる技術というのはそういうのもできるのかも知れない。 __俺には蘇らせたいものがある。愛犬と恋人だ。 昔から一人暮らしだった高校生の俺にとって、それだけが救いだった。 また一人暮らしに戻った今は、虚しくて仕方がない。 今までの幸せを取り戻すためだったら、俺はなんでもする。 その思いでゼリーをネットで購入した。 今日、例のゼリーが届いた。 見た目は透明で、中に真っ赤な見たこともない小さな果物が入っている。 これを蘇らせたいものを思い出して食べると、本当に蘇るらしい。 ゴクン、と俺はそのゼリーを飲み込んだ。 そしてしばらく目を瞑る。 __目を開けると、そこにはあった。失ったもの、ずっと欲しかったものが。 「あ…天音…ぷく…!」 「久しぶり、秋十(あきと)くん。」 天音が俺の頬を優しく撫でる。 ぷくが俺を見ながら尻尾を振っている。 ああ、俺が欲しかったのはこれなんだ。 俺は天音とぷくをぎゅっと抱きしめた。 __もう、絶対離したりしないから。 説明書を読んでみると、 「蘇らせたものは一日で消えてしまうので、一日一つゼリーを食べてください。 一週間した頃には、蘇らせたものは実物に変わります。」 と書かれてあった。 「こっち来なよー、秋十。」 「きゃん!きゃん!」 この天音の笑顔も、ぷくのかわいい鳴き声も、一週間した頃には実物になっているんだ。 一日目、ぱく。 二日目、ぱく。 三日目、ぱく。 四日目、ぱく。 五日目、ぱく。 六日目、ぱく。 七日目、ついに幻が実物になろうとしている時。 ぷくは、俺のズボンの裾を引っ張って、 「ううう…わう!」 と威嚇した。 天音は澄んだ瞳で、俺の手をそっと止めた。 「どうして…どうして止めるんだ…?天音とぷくは本物になれる。幸せになれるんだよ…? それに早くしないと消えちゃうじゃないか!!」 時計の針がカチ…カチと俺たちを急かしている。 早くしなければと思っているのに、天音とぷくがそれを止めてくる。 天音は、俺のことをぎゅっと抱きしめた。 「ダメだよ、秋十くん。目を覚まして。」 そう言われてから瞬きをして目を開けた時、天音とぷくはいなくなっていた。 時計の針は、十二時をさしている。 「どうして…?」 俺は誰もいない部屋で膝から崩れ落ちた。 眠れないまま朝になり、 ニュースを見ている時、 驚きの情報が流れてきた。 それをアナウンサーが読み上げる。 「魔法のゼリーという名で話題になったゼリーですが、これは人間の脳内に亡霊の幻を呼び寄せ、 亡霊の世界に引き込ませるという違法な行為であることが発覚しました。 一週間ゼリーを食べ続けたことで中毒死する恐れもあるそうです。」 と。 俺は今、初めて天音とぷくがゼリーを食べるのを止めた理由がわかった。 天音とぷくは、命をかけて俺を止めてくれたんだ。 バカな俺を目覚めさせてくれたんだ。 「ぐっ…ふっ…うぅ…」 気づいたら、涙が止められなくなっていた。 天音、ぷく、俺はもう大丈夫だよ。
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ラストに、愕然とした
muteです。フラミンゴさん初めまして。 一緒にいたいはずなのに…天音さんとぷく、やさしい…。 すごく感動しました!!
めちゃくちゃ凄い!!
こんちゃっ(^^♪花凜です(#^.^#) ☆*: .。. o本題o .。.:*☆ めちゃくちゃ凄い!! 読んでくれてありがとう(*'ω'*)ばいちゃっ(^^♪