幸せ。不幸せ。
ゆっくり、沈んでいく。 まんまるの大きな月と、瞬く星が、どんどん遠ざかっていく。 海に包まれながら見る夜空はとても幻想的で、死を決意した者だけが見れる特別な景色な気がした。 今までの不幸せは、この綺麗な景色のためにあったのかな。 それなら、海に来てよかったな。 私は、幸せ。 ゆっくり、思い出す。 あの時の悲しみ。あの時の痛み。あの時の焦り。あの時のくやしさ。あの時の怒り。あの時の絶望。あの時の決意。 そんなものとはもうさよならだと思うと、月がより綺麗に見える。 もう、私はなにも感じなくていいんだ。 もう、私は解放されるんだ。 私は、幸せ。 ゆっくり、考える。 なんで親は、私を産んだんだろう。 どうせいじめるなら、産まなきゃよかったのに。 命の大切さを、知らないのかな。 自分で死のうとしている私でも、命の大切さは少しはわかるのに。知らないなんて、かわいそう。 私の命以外は全部、とてもかけがえのないもので、宝物で、大事にすべきもの。 私は、あの親と違って、そのことをちゃんも知っているんだ。 私は、幸せ。 ゆっくり、手を伸ばす。 気づいたらだいぶ深いところまで行っていて、あのまんまるの月は、とても小さく見えた。 どんなに手を伸ばしたって、届きやしない。 あの月も、幸せも、私の手には届かない。 だけど、やっぱり綺麗。 一度でいいから、手に入れて見たかったな… 届かないからって、海にきたけど、よかったのかな。 もう、手を伸ばすことすらできなくなるんだよな。 私は、幸せ…? ゆっくり、もがいてみる。 しかし、それでも私の体は沈んでいく。 全然食べさせてもらえなくて、こんなに細いのに、私の体は意外と重いらしい。 気づいたら、月は見えなくなっていた。 「嫌だ。まだ、生きたい。」 自分の中の自分が、そう呟く。 だけどどこかでまた、 「だめだ。もう、生きても意味がない。」 と呟いている自分もいる。 私は、どうしたらよかったの? 幸せを手に入れるために生きたいけど、生きてもつらい。 だけど、だけど。 幸せを手に入れたい。どんなにささやかなものでもいいから。 だけど、そんなこと、もうできない。 そんなこと、自分で選んだのに。わかっているのに。 私は、幸せなの? ゆっくりと、目を閉じる。 やっぱり生きたいなんて、もう、遅いよね。 やっぱり幸せになりたいなんて、もう、無理だよね。 死を選ぶのは、早すぎた。 だけど、そう気づくのは、遅すぎた。 私は、ささやかな幸せがほしかったのに。 いらないじゃなくて、必要って言われたかった。 どっか行ってじゃなくて、こっちに来てって言ってほしかった。 大嫌いじゃなくて、大好きって言ってほしかった。 なのに。なのに。 なんで死のうとしたんだろう? 死んだら、ささやかな幸せなんて、手に入れられないのに。 死んだら、幸せを手に入れようとすることすら、できなくなるのに。 死んだら、幸せを感じられないのに。 疲れても、生きないといけなかったのに。 意味がなくても、生きないといけなかったのに。 なのに。なのに。なのに。なのに。 ああ、もう、だめだ… 私は、不幸せ。
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めっちゃ凄い!!
こんちゃっ(^^♪花凜です(#^.^#) 【本題】 めっちゃ凄い!! 読んでくれてありがとう(*'ω'*)ばいちゃっ(^^♪
素敵なお話だね
お日様だよ! すごく大切な話だね。 命を大切にするのは、当たり前だと思うけど、 それが当たり前に感じられない人もいる。 全員が幸せになれる未来はあるのか、 分からないけど、 幸せな人が増えてほしい、 主人公の子がどれだけ痛い目にあったのか、 分かるお話だね! 悲しいし、切ないけど、すごく、大事。
好きすぎます。
凄すぎて文才を分けて欲しい… お話の内容はすごく暗いけれど大好きです。