ホワイト・ティーポット・ホワイト
「あらやだ、まあ、イヤだわあ奥さん。ご冗談はよしてよ。」 婦人は、そう言って白いティーカップの紅茶を啜った。 「冗談じゃあ、ないのよ。」 「じゃ、どうするおつもりなの?」 「うちの主人に、押し付けてしまおうかしら」 「ま、なんてこと!」 婦人たちは、ひとしきり笑って、また紅茶を啜った。 「やい、ポットさんや」 「なんだい」 「いつになったら君は空っぽになるんだい」 「なに、もうじきさ。」 白いティーカップが、彼に話しかけた。 「やい、もうじき空のポットさんや」 「なんだい」 「いつになったら君は冷めるんだい」 「なに、もうじき空になるから、そしたらさ。」 白い皿も、彼に話しかけた。 「やい、もうじき冷めるポットさんや」 「なんだい」 「いつになったら君の茶しぶはとれるんだい」 「なに、いつまでたっても取れないさ」 白いテーブルクロスも、彼に話しかけた。 「そりゃあ、そうだなあ。君は、ティーポットだものなあ。」 「そりゃあ、そうだなあ。見た目が、綺麗なら、さほど変わりはないものなあ。」 「そりゃあ、そうだなあ。俺たちとは、違うものなあ。」 白い食器たちは、けたけたと笑った。 「誰も、気に留めやしないのさ。だから、いいんだよ。あの人たちにとっちゃあ、俺はまだ、白いティーポットなのさ。」 「本当は、ちがうのに?」 「なに、違わないさ。あの人たちには、俺の外側しか見えていないんだから。」 「そりゃあ、そうだなあ。」 白い食器たちは、またけたけたと笑った。 「このティーカップ、本当に真っ白なのねえ」 「そうよ、だって、主人が取り寄せたのよ、それはまあ、お高くつくんだから」 「まあ、羨ましいわあ!」 「ねえ、こんなに綺麗でしょう、ティーポットも、雪みたい」 婦人たちは、また紅茶を啜った。
みんなの答え
※きびしいコメントを見たくない人は
「見ない」をおすと表示されなくなるよ!
面白かった!
やっほー!ひよこです! 神話人さん、はじめまして! ほんだいっ! すごいですね! 食器たちが話してるなんて、、、! 美女と野獣みたい(^^)(←なんでもディズニーに例える人) 外側はきれいだけど、内側は茶渋がついている、というとこをが素敵だな と思いました! また、神話人さんの小説がみたいです! でわっ!ばいばい!
面白い!
こんにちはにゃみです(*^^)v 面白かった! ホントにこんな会話してたら… !! さいごまで読んでくれてありがとう! じゃーね(^^♪