桜と散りゆく中、私を見つけてくれるのは
青春病…青春病とは、春が来ると、寿命が削れていき、体は透明になっていきやがて、最後は桜の散りとなる。 もう私の体には感覚がない。下半身は透明で触っても何にも感じない。とうとう学校にも行けなくなってしまった。親もそのことを分かってくれている。でも私は聞いてしまった。親は私の事をもうなんとも思っていない。ほったらかし状態。でも一人だけ私を考えてくれている。私の担当の先生。私は決めている。次の満月の時桜の木へ行き消えてやろうと思う。その頃にはもう全身は透明になっていると思う。先生にも内緒で。今まで色んな迷惑をかけているから、最後くらいは、黙ってる消えようと思う。 「ご飯、持ってきたわよ」 「ありがとう」 私の目の前では普通だけど、私の目の前から消えると、どうでもいいように思っている。夜には大抵どっか行っているし。だから私も出かける。夜は人がいないから気楽に出かけれる。長袖長ズボンを着で出かける。 時刻は12時。母はとっくにどこかへ行った。私も外出ようかな。 月はもうすぐで満月になろうとしている。楽しみだ。特にすることもないので最後に先生に会いに行こうかな。病院にいるはず。 「先生ー?」 「春さん?どうしたんですか?」 「いや、私もうそんなに生きられないので最後に先生に会おうかなと思って」 「春さん、、、」 「じゃあ、それだけを言いに行きたかっただけなので」 先生は何か言いたげだったけど私はそれを聞きたくなかった。そうしないと私は泣いてしまう気がしたから。ああ、どうして先生を好きなってしまったんだろう。 明日は満月の日。待ちに待った日。病気の進行は進むばかり。昨日より透明になっている。今日は何して過ごそう。何にもする事ないからなー。 学校にももう行けるような感じじゃないから、ほんとにすることがない。 「桜咲いてるかな」 3月だからまだ桜が咲いているか分からない。まぁ見てみるだけ見に行こうかな。 今日は平日だから人はそんなにいないはずそれに午後だし。ずっと学校に行ってないから、昼夜逆転している。 長袖長ズボンを着て外に出る。若干、火が沈んできている。犬を散歩しているおじさんとかしかいない。5時を過ぎているから子供もいない。 近所に桜の木が一本だけ咲いている場所がある。そこがすごく幻想的で、小さい頃から好きな場所。 「あっ咲いてる」 沢山は咲いていないけど少しだけ咲いている。好きな場所で消えたい。明日の夜にここに来て桜になる。信じられないなー。特に後悔なんてないからなんとも思わないけど、強いて言うなら、先生に会えなくなるのが悲しい。でももう吹っ切らなきゃ。 「そろそろ帰るか」 日はもう暮れていて。当たりに人はいない。早く帰らないと。ちゃっちゃと家に帰って自分の部屋へ行く。遅くに起きたから全然眠たくない。月はほぼ真ん丸。 明日の今頃は私はもういない。散りとなって消える。 次の日になった。この日は快晴でいつもより少し暖かい。今日は何故かいつもより早く起きた。久しぶりに午前中に起きた気がする。親は仕事に行っているし、したい放題。何をしよう。先生は何しているかな。外に出て何かしようかな。散歩とかかな。 こうやって考える日は今日は今日で終わりと考えると私の人生あっという間だったなと思う。 いつもの服を着て外に出る。外は肌寒くて、春の感じがする。春は好き。桜がひらひらと舞って綺麗だから。鳥が鳴いていて朝を感じる。体は、もう胸のところまで透明になっている。1日でもすごく進行していく。 そして午後。段々と日が暮れていく。太陽が無くなると月が現れ始める。少し早めだけど、桜の木ところに行こう。 午後8時になった。もう当たりは暗くなっていて、人もいない。体が透明になっていく。ああ、私消えるんだ。そう思っていると声がした。 「春!」 「先生?」 なんでいるの?やだ。見られたくない。 「その姿、、、」 「もう、私は消えるんです」 「春。消えるな」 そう叫ぶ先生の声は効かなく。私の体はどんどん透明になっていく。最後に先生に想いを伝えよう。 「先生。私先生の事好き。大好き。だから忘れないで」 「春、、、」 「また私と同じような病気の子が来たら、治せるように頑張ってね。」 「ああ、、、」 「じゃあね、、、。先生」 そして私の体は全身透明になり、桜の散りとなった。まだ少しの間は意識があるみたい。先生は私を見上げている。そんな顔しないで。もっと悲しくなる。いつか生まれ変わって、先生のお嫁さんになりたいなぁ。 ーENDー