揺らぐ水面。
「お前、なんでそこにいるの?」 「控えめに言って、いなくなって欲しい」 自分の席にすら座れず、廊下を歩いても出でけ。と。 家に帰っても、親が仕事でいないのを良いことに、 邪魔だとか、会いたくないって。 なら、家にくるなよ。 「死んじゃえば?」 そう言われたのは、結構はやかった。 家から近くに、綺麗な川があった。 橋からでも、川の中が見えるほど、綺麗だった。 「死ぬなら、ここが良いんじゃね?」 自然とそんな言葉が聞こえてきた。 確かに。って、前の自分だったら、そう思ってた。 すると、いつものあいつが来た。 「なんでいんの?死ぬの?」 急に雨が降り出した。濡れた髪で、目の前が見えない。 「なんで、質問形なの?死んで欲しいなら、キッパリと言えよ」 いつもより、堂々とした口調で言えた。 「ここから、落ちて欲しい?」 雨で揺らぐ水面を見ようと、髪をどかす。 「落ちろよ。」 気づけば、逆さになった街が見えた。もう死ぬんだ。 嗚呼、おしまいか。敗北か。 水の中に落ちて、奇跡なのか、意識はあった。でも、苦しい。 これが、死ぬってやつか。その時だった。 「やっぱ待てよ!」 流される自分の腕に、グッと引っ張られるような感覚が伝う。 おでこは、切って。頭は打って。 自分は助けられて。 傷だらけの僕を、あいつは見る。 「悪い。許さなくていいから。」 「うん。でも、助けてくれて、、、。」 「それ以上言うな!みんなにも言うから」 まだ、雨が降っている。