短編小説みんなの答え:0

月を、もういちど。

 僕の名前は星花雫.中学二年生.僕には好きな人がいてさ 陽面月ちゃんって言うんだ.月ってかいてるなって読むんだよッ 小さい頃からずっと一緒で だいすきだった.凄いかわいくて優しくて頼れて 僕の手を離さないようにしっかりにぎってくれて 『ふふふ』って穏やかに笑ってた.これからも僕はずっとすきでいるのかなって、思ってた. ーーーーけど月ちゃんは亡くなった.誕生日の一日前だった.月ちゃんの誕生日は毎年満月で 月ちゃんは毎年 誕生日に僕と月を見たいと言ってくれて‥. 去年も見た.今年も当たり前のように見る予定だった.けど月ちゃんは満月を見れないまま亡くなった.病室で『雫...?もう私、月を一緒に見れないかも.』と告げた.僕は当然泣いた.だいすきな月ちゃんが亡くなってしまうのがわかっていたからもっと泣いた.『月ちゃ‥そんなこと言わないでよ‥』わかってた.亡くなってしまうのはわかってた‥けど、信じることが出来なかったんだ.『ごめんね‥』そう言いながら月ちゃんは涙をこぼした.ベッドの上に大粒の涙が染みこんでいく.『そして‥今までありがとう.』泣きじゃくった顔で笑った月ちゃんは、細い声で言った.『‥僕こそ月ちゃんに何回も助けられて‥ありがとう.』泣いて泣いて泣いたからか、声が薄くなっていた.『‥雫、ごめん、私もうすぐこの世から旅立つかも.』泣いて赤くなった月ちゃんの目は、悲しそうな寂しそうな目だった.『最後くらい‥すきにさせてもらうね.』そう言って月ちゃんは僕を抱きしめた.『!?』僕は動揺が隠せなかったけど、確実に月ちゃんの体温が低くなっていっていることはわかった.『‥‥うぅうっ、、ずっと‥月ちゃんのことがすきでした.』⁉︎口が勝手に‥.僕の体が言いたいって思ったのかな‥.月ちゃんをそっと見ると、頬が赤くなっていた.『雫、、わた‥』わた‥?『ん‥!!』一瞬苦しそうな顔をした月ちゃんはすぐ僕を抱きしめていた手を離した.「ッツー、ツッー、ツッー」『⁉︎月ちゃん!月ちゃん!!』ーー何度言っても月ちゃんは目を開けなかった.『うぅっっっっ‥月ちゃ‥』 月ちゃんは天へと旅立ってしまった.けど、あのとき月ちゃんは僕に、わたしもって言おうとしたのかなぁ‥. 僕はもう、高校生になった.月ちゃんの誕生日に、満月に向かって、『僕の気持ちが届いていますように』って願ってる. ーー月を、もういちど.

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