短編小説みんなの答え:2

車椅子と恋

カラカラカラ… 夕陽が差す、午後4時の渡り廊下に響くのは、、、、タイヤの転がる音 誰もいないのを良いことにニヤニヤしている テスト期間の間は部活がないので、こうして先生を職員室まで迎えに行き、旧校舎の突き当たり…「美術室」に向かう そこで、先生の描く絵を見ながら勉強をする これぞ至福の時 中学生になった登校初日、私は張り切って朝の6時半に学校に来てしまった もちろん誰もいない つまらないので、学校探検をしていた 旧校舎に入りウロウロしていたら、美術室があったので入ってみた そこには美術室にある、どの彫刻よりも美しい、朝日で輝く横顔があった 「綺麗…」思わず声に出してしまった やべ… ] 彼は少し驚いた様子をしてから、私に優しく声をかけてくれた 「あはは…早いね 新入生かな?」 「これが先生と私の馴れ初めなのです!そこから私が猛アプローチ!2人の関係はどんどん近づいて…?あはは」渡り廊下に響く私の声 「先生の立場はね、公務員なの 社会で習ったでしょ?あんまり大きい声でそういうこと言わないでね 先生捕まっちゃうから」 「あはは それは嫌かも」 先生は恥ずかしがり屋だから、いつもこうやってかわされちゃうんだよねー それからいつものように先生の描く美しい絵を息抜きに勉強をする 絵を描いている時の先生はいつもの可愛くてホワホワな先生じゃない 真っ直ぐ絵を見て、しなやかに筆を動かす 集中していることなど聞かずとも分かる だから勉強のことを聞くことはない それでもいい 先生と同じこの空間で過ごせる時間が、卒業まで続けば そんな風に思っていた二学期の初め 「美術係 ちょっと来てー」担任に呼ばれた 話の内容はこうだった 二学期から美術の先生が変わる 授業連絡ついでに挨拶を忘れずに と。 「分かりました」 言葉ではそう言ったものの、全く分からない なんで?!どうして?! チャイムが鳴ると私はすぐに担任の元へ走った 「なんでですか?!どうして?!理由は?」 先生は困った顔をして言った 「少し、休養を取るそうだ 病気が悪化したみたいでね…」 病気? そんなのウソだ 車椅子なのは、昔事故に遭って って先生は言ってた 「柚木には言ってなかったのか… 悪いことしたな まぁそういうことだ 理解できないかもしれないが、時が解決してくれるさ」 担任の言葉に腹も立たないくらいショックだった 悲しいのに、不思議と涙は出ない 思う言葉も出てこない まるで空っぽになってしまったように、ふわふわと廊下を歩いていた すると、聞き慣れた音 カラカラカラ… とうとう幻聴か 「あはは」自分に呆れて顔を上げた その先には 「え 先生?」 思わず駆け寄る 「なんで?なんで なんでいるの?!」 「酷いなぁ 柚木とは割と仲良しだと思ってたんだけどな 挨拶しに学校に戻って来るのもダメか?」 「酷いのは先生だよ うっぅ わたし 何にも しらなっヒック かったぁ 急にいなくなっちゃってぇ それで、それで… うぅ ヒック病気だって」 「あーあー 泣かないで そんなに大ごとじゃないから」 そう言って先生は私の背中を摩りながら話始めた 「病気のこと 言わなくてごめんな」 「俺 ホントは体育教師になりたくてね でも20歳手前の頃 癌になっちゃってさ でもどうにか回復して 俺 こう見えて昔はやんちゃだったんだけど、スポーツ以外に、絵だけは才能があったみたいで やんちゃばっかしてる俺を叱りながら、絵を教えてくれた先生がいてさ、そういえば絵もいいなって 憧れの先生のあとを追って美術の教師目指した でも心の底では体を自由に動かして、スポーツの楽しさ教えたいって感じてた」 「でも君が、俺の絵を褒めてくれて、俺のこと好きになってくれて、自信が持てた 君には悲しまないで欲しかったんだ」 「映画かよ」思わずツッコんでしまった 「アレ珍しく弱弱しい姿が見れたと思ったらもう回復したの?」 「茶化さないでよ それで?病気って大丈夫なの?癌ってことは再発とか転移とかしたの?」 「さすが医者志望だね そう、再発っぽいの でも、大丈夫だから」 大丈夫だから その言葉を信じて卒業まで待ち続けた けれど先生が帰ってくることはなかった 15年後 「先生 今日で晴れて試験合格!医者になれます 先生の分も頑張るから」 私はそう言って、手を合わせた

みんなの答え

辛口の答え

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先生ぇ…

ども!スノ担さくらもちです! えー!!先生死んじゃったのかな? それをハッキリ言わないのがうまい! 全体的にうまいし、おもしろかったです! 緑ジャージさんの次の作品ぜひ見たいです!


面白かったです

文体が好きです。またの作品で待ってます。


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