あの涙は忘れない。
いつからだろうか。幼馴染だったあなたを、男の子として見ていたのは。 私は、桜庭遥。幼馴染の相本伊織に、いつからか恋心を抱いていた。 君が、他の女子と話すだけで嫉妬している自分がいた。 こんな関係を終わらせたかった。 だからね。君を放課後屋上に誘ったんだ。 二人きりの屋上で、私は伝えようと思った。この気持ちを。 「ずっと前からすきでした。」 伊織は、驚いたような顔をして、しばらく黙ってしまった。 「ごめんね。いままで黙ってて。俺も実は美咲のことがす…」 ここまで言いかけたところで、伊織は、屋上の入り口に立つ、遥をみつけた。 「遥…?」 「伊織くん…ごめんね。変なところに来ちゃって。じゃあ私は帰るね。」 遥は、あの日、廊下で流した涙を一生忘れないだろう。