いっしょに、そら、みよう!
くらい、せまいおりのなか。 ぼくは、こわくてふるえていたんだ。 「こわいよ…ぼく、どうなっちゃうの?」 おりのなかには、ぼくのほかに大きなこわい犬がたくさん。 みんな、何かにおびえたように、うずくまったり、そわそわ歩きまわってる。 きゅうに、みんながほえだした。 おじさんがきたんだ! きょうこそ、このこわいばしょから出してくれるかもしれない! 僕は、みんなといっしょにおじさんにかけよってほえた。 「おじさん!ここからだしてよ!こわいよ! おかあさんに、あいたいよ!」 だけど、おじさんはえさをおいてぼくをなでてくれたあと、でていっちゃった。 ぼくはしゅんとして、えさもたべずにそのばにペタンとふせる。 「だいじょうぶ、、、?」 かおをあげると、かわいいくりくりした目のちわわがぼくをみつめていた。 「あなたのなまえは?」 「ぼく、なまえないの。きみは?」 「わたしもなまえないの。だから、じぶんでつけたの。すずっていうの。こんにちは!」 「すず、かわいいなまえだね」 ぼくは、すずがきにいっていた。 すずも、ぼくによくはなしかけてくれた。 すずは、ぼくのなまえを考えてくれた。 「あなたのなまえ、そらはどう?」 「そら? そらって、なに?」 「そらってね、きれいなんだって。ここからじゃみえないけど、ここからでたら、たくさんみれるよ!」 「ぼく、そら、みてみたい!」 「わたしも!みてみたい! ここからでたら、そら、みよう!」 そら。すずがつけてくれた、ぼくのなまえ。 ぼく、ここからでたら、すずとそらをみるんだ! そらをみて、すずとはしりまわるんだ! だけど…。 「わぁ、可愛い! お母さん、わたし、この白いワンちゃん飼いたい!」 すずは、いなくなっちゃったんだ。 おんなのこが、すずに手をのばした。ぼくはひっしにほえたけど…。 「こいつはな、幸せになるんだ。だから、邪魔しないであげてくれ」 おじさんが、ぼくをとめた。 すずは、悲しそうなかおでぼくをみた。 「わたし、さきにいってる。そらも、ぜったいきてね。わたし、まってるから。いっしょに、きれいな、そら、みよう」 「すず!すず! おいてかないで! …じゃあ、ぼく、すぐにいくから、まっててね」 「うん! まってる。またすぐにあえるよ! そしたら、いっしょに、あそぼう?」 そういって、すずはいなくなっちゃった。 ぼくは、またいっぴきにもどった。 おじさんは、まいにちぼくをなでてくれた。 だけどここからだしてくれることはなくて。 日に日に、こわいにおいのする部屋に、ぼくは近づいていった。 ある日、おじさんは、とてもかなしそうな顔をしていた。なきだしそうなかおで、ぼくをだきあげてくれた。 「だしてくれるの? おじさん!」 ぼくはうれしくてしっぽをふった。 ようやくすずにあえる! 「よしよし。いい子だな。来世では、いい人にもらわれて幸せに暮らすんだぞ」 おじさんがなにをいってるかはわからなかったけど、ぼくはおじさんのかおをなめた。 「おじさん、だしてくれて、ありがとう! すず…いま、ぼくもそっちにいくから。いっしょに、きれいな、そら、みよう!」 -あとがき- こんにちは、あいりです。 今回は、殺処分のお話を書いてみました。 みなさんは、日本の殺処分の現状、どう思いましたか? そらは、きっと、ひろいそらを駆け回ってると思います。すずも、そらのことをずっとずっと、待っているかもしれません。 そらとすずのような犬たちが、この世からいなくなることを願っています。
みんなの答え
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泣ける…
おはこんこん、ふわです。 「来世」という言葉の瞬間理解しました。 切なくて泣けるお話です。 終わらせ方もすごくいいし、 殺処分の現状を知ってもらうため、 学校でとりあげたいくらいですね。 感動しました!
感動…
感動としか言いようがありません! あいりさんの短編小説、日本の現状を踏まえたうえで投稿してるので、すごいと思います! 感動!
悲しい、、。けどいい話!
東京都のマルクだよ( ・∇・) 悲しいけどいい話!捨て犬とかいなくなればいいのに。私、将来捨て犬かおうかな?(・・?)うん、絶対捨て犬飼う!(o^^o) バイバイ╰(*´︶`*)╯♡