短編小説みんなの答え:0

人差し指と親指で伝える言葉

今日もいつもと変わらない。 そんなことを思いながら登校している。 俺は仲神政冶(なかがみまさや)17歳。名前の通り政治家の息子だ。父は、国会議員だ。 俺の将来は、親に決められたようなもの。おやの言いなりになるしか無い。 学校についた。今日はいつもより騒がしい。 俺は、影が薄く運動も勉強も一番ではないがまあまあできる。 できる陰キャ。クラスでの評価はきっとそんな所。 (そういえば今日、転校生が来るんだっけ?) 昨日話題になっていた。だから今日は騒がしいのか。 チャイムが鳴った。もうすぐ先生が来る。 「みんなお待ちかねの、転校生を紹介します。」先生が来た。俺はクラスの席のはしの方にいる。 誰もいない席がある。きっと転校生は俺の隣に来るんだな。そんな事を考えていた。 俺は話すのは得意じゃない。よろしくとだけ言うか。 「…」転校生が入ってきた。何も喋らずに黒板に名前を書き、大きめのスケッチブックを取り出した。 {初めまして、この度転校してきました。赤沼美波(あかぬまみなみ)です。よろしくお願いします。} ページをめくった。字もきれいで、容姿も美しい、きれいな子だった。 {私は、耳が聞こえず、そして喋れません。聴覚に障害を持っています。} みんな驚いていた。聴覚障害を笑顔で説明しているからだ。そんな彼女に目を奪われる。 {だから皆さんに頼ることが多くなるかもしれませんが、楽しく過ごせたら嬉しいです。} 赤沼さんはお辞儀をして、先生に筆談で席を説明してもらっている。こっちを向いたので、手でアピールした。 「今日の授業は、障害について知ることです。最後に皆さんで赤沼さんに手話で名前を紹介してください。」 先生はそういった。実は俺の母は、喋ることはできるが耳が聞こえない。父は、福祉などについて取り組んでいる。 だから俺はある程度手話は使えた。先生もそれを知っている。だからこう言われた。「赤沼さんと手話で会話してみて。」 あまりにも先生が簡単に言っているのに少し腹を立てながらも、赤沼さんと話した。 [はじめまして、おれ、なかがみまさや。よろしくおねがいします。]赤沼さんは驚きつつも笑顔で[よろしくね。手話できるんだ。なんで?] [母が聴覚障害者なんだ。父は福祉などに力を入れてる政治家だからだよ。][すごーい。両親の影響でもなかなか手話覚えれるのすごいよ!私なんて覚えるのに1年かかったのに。]そんな君が美しい。赤沼さんはすごく笑顔で過ごせている。 赤沼さんが転校してきて10年後。 俺達はともに障害者が過ごしやすい街になるようにする仕事についている。 俺は、父の背中を追い、政治家に。美波はもっとすごい。耳の聞こえが少し良くなり、補聴器で ある程度聞こえるようになった。その影響で、喋るリハビリを始め、今は普通に暮らしている。 美波の辛い経験を活かして、ユニバーサルデザインの物の作成や、可愛いものやかっこいいデザインの補聴器を作っている。 今では幸せな夫婦だ。 あとがき 手話や障害をモチーフにした作品でした! タイトルの意味は 好きです。 人差指と親指で顎の下でドヤってしたらつまみながら下に下ろすと好きという意味になります。 感想書いてくれると嬉しいです。

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