広く目を向けて_
「ねぇ、海鈴。宿題見せてよ。今日やってないからさ。」 「ダメだよ、そんなの。自分でやらなくちゃ。」 「はぁ?!そんなのねーだろ。友達じゃねーのかよ。見損なったわ、海鈴。」 そう言って、俺の親友だった舞岡唯人は俺から離れていった。 俺は、藤田海鈴。 不登校の小6だ。 不登校になってから、かれこれ3年。 小3の頃からだもんな。 3年間もあいつ_唯人に会ってないなんて。 あいつやみんなと仲良く遊んだ日々が昨日のようによみがえってくる。 今はほぼ家から出ずに、ゲームばかりしている。 ゲーム…そう言えばあいつらともしたっけ。 時は過ぎ、卒業式。 「海鈴、一応スーツ買っておいたけど。卒業式、行くの?」 「行くわけないじゃん。もう会わないと決めたんだから。」 「はいはい。わかったわ。」 もうあいつらとは_親以外の人とは会いたくない。 だって…傷つけてしまうから。 「海鈴ー。唯人君たちきてるけど_一緒に遊びに行かないかって。」 「いいよ断っておいて。風邪だとか言っといてよ。」 「そんなこと言わないの。もう唯人君は引っ越してしまうらしいわよ。」 「もういいって、あいつとはさ。」 「海鈴、もう11時過ぎたんだから、ゲームばっかりしていないで寝なさい。」 「はい。」 _一日中ゲームしてたから、朝は100%あった充電が10%もないや。 _充電しておかないとな。 小2から使っている充電器_ボロボロになった充電器。 これは、初めて唯人と出かけてそのときに買ったものだった。 ボロボロのケーブルは、まるで唯人と海鈴の絆のようだ。 _この充電器、ボロボロだから変えたいな。 _しかもあいつとも関わっているものだしな。 _まあいいや、今日は寝よう。 _全然寝れないな。 _もうあいつがいなくなるなんて嬉しいや、会いたくないもの。 そう言って海鈴はその思い出、唯人と遊んだ日々の友情を忘れようとしていた。 でも、決して忘れることはできなかった。 海鈴の大きな目から、大粒の唯人への思いが込められた涙が、ほろりとこぼれ落ちた。 こんにちは、作者の悠希です。 この物語は、不登校になってしまった人、友達を傷つけてしまった人_そんな人に勇気を与えたくて書きました。 下手かもしれませんが、一人でも多くの人がこの物語を読んで、勇気を抱いてくれたら嬉しいです。