短編小説みんなの答え:1

6年越しの初恋

私の初恋は幼稚園の頃だった。 吉岡(よしおか)航平(こうへい)という名前の子だった。 好きになった理由はきっと、クラスの中で一番早く誕生日が来るから出席番号が一番だったからみたいな、しょうもないことだろう。 そんな彼は小学校に入学するのと同時に、引っ越してしまったのだ。それも、私たちの住んでいる三重から千葉に行ってしまうそうだ。当時のわたしは、航平のことが好きだったのにもかかわらず、別に気にも留めなかった。幼かったからだろう。 そうしてしばらく私は自分が幼稚園の頃に好きだった子がいたこと。そして吉岡航平という子がいたことすら忘れていた。 思い出したのは、小学6年生の夏休みだった。 夢の中だった。きっと幼稚園の頃の記憶が夢として出てきたのだろう。外は雷雨で、みんなブルブル震えていた。私は怖くて泣いていた。すると震える小さな手が、私の背中をたたいた。航平の手だった。 夢の中なのに、ちゃんと感覚があった。 そこで目が覚めた。 そのとたん、私は昔の記憶が鮮明に思い出してきた。 そして私は悔やんだ。 どうしてもっと航平のことを記憶にとどめなかったのだろう。 今、航平は私と同じ12歳のはず。それなのにどうして私の中にいる航平はずっと6歳のままなのだろう。 どうして私の好きな人は、手の届かないところにいるのだろう。 私は毎日そのことしか頭になかった。 悩んで悩んで、泣いて泣いて、夜眠れない日もあった。 そんな、重い夏休みが明けて、私は学校に向かう。転校生が来るらしいのだ。どんな子だろうと、久しぶりに心がウキウキしていた。 朝の会が始まって、先生が教室に入ってきた。 「皆さんおはようございます。みんなは夏休みどうだったかな?さあ、今日みんな転校生が来ること、覚えていたかな?おおーっ、みんなちゃんと覚えてるねーっ。転校生はこの子です」 ガラッ その光景は自分が今一番信じられないものだった。 「6年前までこの近くに住んでいた吉岡航平です。よろしくお願いします。」 ―そう、航平だ。私は驚愕して、声が出なかった。そんな私とは裏腹に航平は明るく、はっきりとした声で自己紹介をしていた。 さっきまで私は6歳の航平に恋をしていた。そして今、私は12歳になった航平に恋をしている。 最後まで読んでくれてありがとうございます。

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いい話!キュンキュン!

おはにちばんわ!虹色花火だよ! 本題 六年越しかーすごそう!いい話!ありがとうございました!


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