鬱蒼としている森なんて無くて
すいとう持って、 リュックにはながながロープと、 ただの枕だけつめて 僕はぼうけん気分で家出した。 このロープを使って、 険しいみちすじをぴょーんととびこえて この枕と一緒に夢の中へ ぼすんとしずんでいくも良しで そりゃあわくわくしちゃいます。 水筒にいれられるようなきれいなお水も茶も 無くて、水筒はただのファッションでしたね。 わらいながら話す僕を見つめるこの大人さんは いったいなにを考えているのか まっくろな空洞を見つめながら思う。 僕は、人の目を見て 話してあげる良い子でしたが こんなに、ぼろぼろくっさいじょうたいの 僕に話しかけるのは 気力のない目をした先生や、 いじめっ子だけでしたね。 けっきょくまくらで夢にしずむことはしなくて けわしい道の人生をぴょーんと ロープで超えました。 水筒は首から下げてたのでじゃまで そこら辺に落としてきましたよ。 僕が死んだ環境状況? 鬱蒼と 青々と茂っている森なんてとうに無くて 焼けた木々や黒ずんだ地面でした。 大人さんのその目のように 真っ黒が最期にみた景色でしたよ。 じゃあ行きましょうか。 そのために来たんでしょ?