短編小説みんなの答え:0

夕暮れおおきく大男

帰ってたら大男がいた。 いつもの学校、いつもの挨拶 いつもの先生の話し、 少しいつもじゃなかった。 登下校はお友達と一緒にだってさ。 僕はいつも一緒にかえるケンちゃんが 居ないのに。なんでよりによって今日なのさ。 ケンちゃんのれんらくバッグを届けに、 いつも通らないケンちゃんのお家の方へ行く。 そしたらあの大男が目の前に。 大男、見れば見るほど大男、 おおおとこ。 ケンちゃんのお家はもうすぐそこだ。  そこをつっきればたしかケンちゃんちだ。 大男、追ってこないで大男。 おおおとこ。 たったったったと走った僕は、 もう立てない。 大男、足がすくむほど大男。 おおおとこ。  視界全部に 「はじめちゃん!!」 見なれたあの顔、 ケンちゃんのお母さんが大声で。 汗びっしょりの僕を見て、鬼のような顔で 大男に立ちはだかる。 鬼のよう、まさに 鬼のよう。 大鍋を持ち、 立ちはだかるケンちゃんお母さんが、 あの大男よりも大きく 近く見えるあの夕暮れの太陽よりも 強く見えた。 すると途端にヴーヴーヴーヴーと聞こえてきた。 ケンちゃんのお母さんは、 たったったったと走る僕と、 ドッドッドッドッと僕にせまる大男を窓に見たらしい。 いつの間にか僕のお母さんが来ていて、 僕を強すぎの力でだきしめた。 ねぼすけフラフラパジャマのケンちゃんも階段から降りてきて、 ばんごはんをちそうになった。 明日の朝にはこのことを皆にじまんしよう。 ケンちゃんのお母さんはおおおとこよりもおっきくて、僕のお母さんはおおおとこよりもちからづよかった、と。 その日はケンちゃんと 2体の鬼の絵を描いてあそんで 笑った。  

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