雨女
放課後の教室 サクラは教科書だけが立て掛けられたロッカーの前に座り込んだ 夜へ向かう入相の空は、どこか切なさを感じさせる 明日が雨だからか、今日はいつもより暖かい いつの間にか、睡魔に負けていたサクラは暫くして目を覚ました 数回まばたきをして、顔をあげる 「うわぁっ!」 サクラは思わず声をあげた 「びっくりした....。サヨ、驚かせないでよ」 「んふふ、ごめんね」 サヨは、サクラの顔を覗きこんでやわらかく微笑んだ 「こんなとこで寝てたら風邪ひいちゃうよ」 「でも、なんか家に帰るのがだるくてさ」 「そうか~」 少し考えるような仕草をしながら、サヨはそっとサクラに肩を寄せ言った 「じゃあ、帰らない理由がいるね」 「そんなのいらないでしょ」 「でも家族が心配するから」 「サクラはさ、なんで帰りたくないの?」 「なんとなくだよ」 優しく聞いてくれるサヨに、サクラはそっけなく返事をした 「なんか、家族といたくないって言うか...これが思春期かなw?」 「ふふ、そうじゃない?」 曖昧な気持ちが、サヨへの申し訳無さと、反抗心の間で揺れ動く 「雨とか降れば帰れない理由になるのに」 サクラはふと言葉を溢した 「サクラって、今日傘持ってきてないの?」 「持ってきてないよ」 「実は私、雨女なんだ」 「え?」 「急になんだって顔だねw」 サクラの顔を覗き込むと、目を細めて笑った サヨは立ち上がって窓を見つめた後 濡れていく硝子を背に、サクラと目を合わせる 「ほら、帰れなくなっちゃった」 遣らずの雨が、二人を教室に閉じ込めた
みんなの答え
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めっちゃ好きです!!
こんにちは!雨憂です。 めっちゃ好きです!! 私が雨が好きっていうのもあって、しかも言葉選びとか表現とかが本当に好みすぎて… うまく言えないですけど、なんかこう、心に刺さったというか…書いてくださりありがとうございます…(?)