悪魔ちゃん(毒舌)
「かっこ悪っ」 私の口から出たのは、そんな言葉。 元々は、紗江が苗の水を抜こうとしてんのに、『せめて水道に流してよ』とか言う馬鹿どもの言葉が原因だ。 「この人は苗の水を出そうとしてるんだよ?なのにあんたは見てるだけならまだしも、そんな悪口言うなんてさ。そういうことするなら私やるから、あんたたち手伝ってよ」 「・・・」 「やりたくないんだぁ。じゃ、うちやるわ」 そしてすくった水を、あいつらにぶっかけた。 「ひどっ」 「それはこっちのセリフ。いいことを一生懸命やろうとしてる人に、それはないわぁ」 「もーいーや」 あいつはそう言って、くるっと回って歩き出した。 でも、私は止めない。 「大人ってさ、自分勝手だよね。 年下に注意するのに、上司には頭をペコペコ。注意したことを自分からやる」 「・・・」 「私は橋本凛々。六年三組。 さ、先生に言ってきなよ」 結局、あいつは行く足を止めた。 「あ、そうなんだぁ。そんなにあんたの心はか弱いんだねぇ。なら立ち去りなよ。どっかへ。 早く早くーっ」 とにかく。言いたいことは。 「かっこ悪っ。この人」 今度は私がくるっとあっちに背を向ける。 「バイバイ」 そんなことを言うと、家に帰った。