ある日、聞こえてきた歌
優歌視点 僕の名前は水月優歌{みずきゆうた}。 いつもどおりに今日の授業が終わった。友達はいない。常習的にぼっちだから悲しくない。 「早く帰ろう」教室を出ると、 隣の音楽室から誰かわからない歌声が聞こえてきた。 澄み渡っているが、力強くもある。声的には・・・女の子? 僕は、彼女が歌っている歌を歌っていた。 誰かはわからないけど、彼女のことが好きかもしれない。 一夏視点 私の名前は叶凪一夏{かなぎいちか}。 音楽が好きだけど、家では練習させてくれないから、友達が帰ったら学校の音楽室で歌を歌っている。 「今日は何歌おうかな」と迷っていると、私と同じ曲を歌っている歌声が聞こえてきた。 綺麗な声で、引き込まれてしまいそうな感じ。歌声からわかることは、男の子ってことだけ。 誰かはわからないけど、彼のことが好きかもしれない。 歌声が初めて聞こえて一週間後、 放課後、僕/私は誰かと廊下ですれ違った。 その子から、あのとき聞いたときと同じ歌声が聞こえていた。 僕/私はもう会えないかもしれないと思いとっさに、 優歌/一夏「あの!貴方って・・・!」