どうかそのままでいて欲しいんだ
私は藍川ココロ。コトノハ研究所に所属する平凡な大学4年生。そこで一つの女の子型ロボットが完成しようとしていた。その女の子の名前はメグ。メグが起動するのを研究員みんなで見ていた。そして、ついにその時が来た。 「メグ…起動…………。こんにちは、メグです。」 「やったぁっ!!」 喜ばなかった研究員は誰一人いなかった。ついにメグが完成した。 ちなみにだが、メグは、おしゃべりロボット。 教授がこう言った。 「誰かこいつとテストとして1ヶ月過ごしてもらいたいんだが。……そうだ!ココロ、やってみないか?」 「えええっ?!私がやっていいんですか?!」 「お前はメグの開発に沢山貢献してくれた。だから是非お前にやってほしい。」 「はい!やってみます!」 私はメグのソフトと体を受け取った。そして小走りで帰宅した。そして手も洗わずにソフトをパソコンにダウンロードしてメグの電源を入れた。 「…こんにちは。あなたの名前は?」 「藍川ココロ。あと、敬語使わなくていいよ?」 「…分かった。ココロちゃん、よろしくね!」 「うん!よろしく!」 …それから沢山話した。怖いのが苦手なこと、好きなアーティストのこと、本が好きなこと… 次の日、メグを研究所に連れて行ってみた。 「ここが…私の生まれた場所?」 「そうだよ!ここはコトノハ研究所。ここの研究員は大体本好きなの!」 「へぇ……。」 「あ!メグちゃん!」「メグじゃん!」 と、メグが入った途端、研究室が大騒ぎになった。 「ココロちゃん、誰?」 「左が栞ちゃん、隣が練くん、奥にいるのが和奏ちゃんと果奈ちゃん、春樹くん。他にも沢山いるけど今はこれしかいないよ。」 色々データを送って帰ることにした。コンビニでアイスでも買おうかな…。 いろいろあってメグが出来てからもう1ヶ月が経った。本当は今日でお別れだったけど、私のわがままで、これからも同居することになった。 「そういえばココロは何になりたいの?」 「うーん…メグみたいなロボットを沢山作ったりしたいな~メグも夢、あるの?」 「私は… メグの言葉が詰まった。イレギュラーは…起きてない。よかった。再起動すればいいかな。…よし。戻った。 色々あるけどやっぱメグといると楽しい! ー20年後ー(ここからはメグ視点) あれからココロは夢を叶えた。二人の子供に恵まれた。そして、私メグはデータとして販売されるようになった。今も私はココロと一緒にいるけど…新しくココロが作ったロボットの影響で私はココロに忘れられた。そのロボットの名はリコ、ミライ、ナオ、ルリ。この4台は感情がある新型ロボット。だから普通の家族のように喋れる。そのせいか、ここ7年私は電源を一回も入れられてない。私は感情のない20年前のロボット。誰かが電源を入れてくれないと喋れないし、動けない。そんな自分が嫌になる。 私はこんなにココロが好きなのに… でもある日転機が訪れた。あの4人が点検に出されたらしい。ロボットが好きなココロは私を思い出してくれた。でも、7年も喋っていなかったから、うまく喋れなくて…。ココロもあの4人と喋っている時の方が楽しく喋っているように見えた。 そこでやっと分かった。人は凄いものを見つけるとそっちにいってしまうことがわかった。その瞬間、私の寿命はもう少しだと分かった。ココロに忘れられたら私は消滅してしまう。でも愛のない好きはいらない。…。 そろそろ4人が点検から帰ってくる頃。ココロは電源を消そうとした。けど、電源を消す手を止めた。何かを思い出したようにこう言った。 「メグ、7年も喋ってあげれなくてごめんね…!」 え…?覚えてたの?!あの頃を…!……でも私は消滅ギリギリでうまく言えなかったけど、最後の力を振り絞って、こう言った。 「…もう…………。いいの。あの4人が好きならそ……れでいい。私だ…って無理に好きになら…………。れるのも嫌だか………ら、4人が好きでいい。…………。ココロはずっと……私にし………ばられなくていいから…………。ココロはどうか………そのままでいて欲しいんだ‥…。だから……私を忘れて…………。幸せでした。ありがとう」 「メグがそう言うなら忘れる。今までありがとう。そしてごめんね。大好きだった。」 私は暖かい光に包まれて消えた。 ガチャ。 「…ただいま~!ってココロ、なんで泣いてるの?」 「…。教えてあげるね。昔ね…」