シェルカ。
何かが落ちている。鮮やかな黄色と黒のコントラスト・・・アゲハ蝶だ。 おや、この蝶脚が二本欠けている。よく見ると翅も不自然に欠損していた。そっとアゲハを拾い上げながら辺りを見回すと、そこら中に蝶のものであろう脚と、グシャグシャにされた虫の残骸が・・・ 『・・・またか』 最近、ここらの子供が虫をいじめるようになった。おまけに死骸を放置していく。全く酷い話だ。私の手の中で、飛べずにぐったりと横たわるアゲハ蝶を見下ろす。 迷った末、結局私はアゲハを家に連れて帰った。母さんには悲鳴をあげられたが、そこは情に訴えかけて飼育許可をとる。女だけど虫は好きだし、苦にはならない。 『・・・お前、シェルカね。』 アゲハに薄めた蜂蜜を与えながら、小さく呟く。今日からこいつはシェルカ、私の仲間だ。 『シェルカ、私が守ってあげる』 口吻を仕舞ったシェルカを指に乗せる。 『・・・早く元気になりな』 欠けた翅をバタつかせる、弱い、哀れな蝶。その姿がなんだか自分に似ている。 シェルカが死ぬまで、私が守ろう。 バカらしい、いい人ごっこを私にさせてよ。ねえ、シェルカ。
いろんな相談先があります
子供のSOSの相談窓口
チャイルドライン[特定非営利活動法人
チャイルドライン支援センター]
みんなの答え
辛口の答え
※きびしいコメントを見たくない人は
「見ない」をおすと表示されなくなるよ!
おぉ……
なんか題名の付け方が本当に好きだなって思いました~ 私もこんな短編小説書けるようになりたい…… 是非また書いてください!楽しみにしてます!
1 〜 1件を表示