恋人を殺した殺人鬼
恋人が死んだ。 あっけなく。 通り魔だった。 どこの誰かも分からないし、恨みをかうようなこともしていない。 神様の勝手な都合で彼女は殺された。 「う・・・・うぅ・・・」 唇をかみしめて喪服の袖を握りしめる。 灰のような匂いは消えない。 何で俺じゃなかったんだろう。 横にいたじゃないか。 何で彼女が殺されたのか。 一昨日の事が目によみがえる。 彼女とデートをしたあの帰り道。 カフェに寄ったのが間違えだった。 「蓮くん、美味しかったね」 「うん」 いつも通りの会話。いつも通りの彼女だった。 だが、この男・・・いや、男なのだろうか? 通り魔がやってきた。 黒いパーカーを着たその通り魔は手に包丁を持ち彼女を一刺しした。 俺は、どうしたらいいか分からなかった。 彼女の腹から血が吹き飛ぶ。 ぼーっとしたまま彼女を眺めていた。 「蓮くん・・・助けて・・・蓮くん・・・痛いよ・・・・・・」 彼女の最後の言葉だった。 彼女はそうしてこの世から消えた。 気づいたときは病院で彼女が事切れたことを聞いていた。 淡々とした機械のような医師が「残念ながら・・・」と言っていた。 彼女の両親は何もできなかった俺を責めたりはしなかった。 肩に手を置き、優しく慰めてくれた。 俺は葬式からの帰り道ある占い屋に入った。 気休めのために。 あきらかにぼったくりだと思われるその陰気の悪い店の店主は気味が悪い。 水晶片手に俺に不気味な笑みを見せた。 「いらっしゃいませ。お客様。何か悩み事でもございましたか?」 俺は軽くうなずくとおもむろに10,000円札を取り出し、店主に渡した。 「これで占ってくれ」 店主は何かを悟ったように水晶に手をかざした。 いくらか、たっただろうか。 店主の無駄話の中に魅力的なものが発せられたときには俺がもうウトウトと寝そうな頃だった。 「なんだってっ」 「だから、これぐらいくれたならば死人を生き返らせて見せますよという事です」 店主は俺がさっきあげた10,000円札をヒラヒラと掲げ当たり前のように言った。 俺はもう10,000円をあげ、本当なのか聞いた。 「本当に、本当なのか?」 「えぇ。そうです。ですが、お客様にはその代償として、お客様の隠していることをお教えしてください」 俺の隠していること。すぐに思い立った。俺は彼女が生き返るように頼み、淡々と事件の真相を語っていく。 「俺が殺したんです。彼女を」 彼女の血が付いた包丁をひらりと見せる。 「彼女、俺の言う通りにしないから」 店主はさほど驚いたような顔はしなかった。そうですか、と一言いい、約束通り彼女を生き返らせた。 「行ってきます」 朝食のトーストを食べながら母に言う。台所から聞こえる声はか細い。俺はニコリと笑う。 学校に行くといつもつるんでいる友達と話し始める。そこに彼女が来る。 「おいおい、高嶺の花のユイさんじゃん」 「お前の彼女だってな、蓮」 俺はあいまいに返事をして、ユイのもとへ向かう。ユイは怯えるようにして笑う。 「あ、蓮・・・・君。おはよう」 ああ、君は今日も美しい。 さあ、今日も俺の腹の中で踊り狂うんだ。 今度は離さない。お前は俺だけのものだ。
みんなの答え
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さっ、殺人鬼!!
ひえええええ!怖い!蓮くん怖い!!
やべぇ
超面白い!彼氏君はヤンデレ......かな?それともサイコパス?まぁいいや。俺、こういう話大好き!なんかマジか?!ってなる感じが好き!また、短編小説投稿してください!お願いします!orz(土下座)
ヒッ コワッ
かなりヤバい 「俺が殺したんです。彼女を」 彼女の血が付いた包丁をひらりと見せる。 「彼女、俺の言う通りにしないから」 このところって、ちょっと謎なんだけど、「俺」が彼女(ユイ)を殺したんですか…………? 通り魔が……殺したんじゃなくて………………? っていうか… さあ、今日も俺の腹の中で踊り狂うんだ。 今度は離さない。お前は俺だけのものだ。 ココ怖ッ 全体的にも怖すぎるけど………。 でも、よみがいは結構ありました☆
ヒャー!!!
こ、怖い……ガクブルガクブル…。 もしかしてその蓮くんは彼女を殺しちゃうんですか……? ガクブルガクブルガクブルガクブル…。 怖いけど読みがいがありました!