風鈴
ジリジリと太陽の光が照りつける夏。 生ぬるい風が、去年の夏を思い描く。 ひまわりが空に向かって咲いていて、とても綺麗だ。 リーン…リーン… 綺麗な音…。 私は、この音が好きだ。 音が、いつまでもこだまするような、透き通った音。 その音とは、風鈴だ。 風鈴を作って、何年目だろう。 もう、数十年は経っているかな…。 この音を聞くたびに思い出される、昔のこと。 おばあちゃんが風鈴を作っていたのを、良く手伝っていたっけ。 私は、子供の頃からあの音が大好きで、風鈴を見かけてはお母さんにおねだりをしていたかな。 遠い昔のことで、良くは覚えていないけど。 私も、そろそろ風鈴づくりはやめた方がいいのかな。 でも、私に似たあの子に、まだ風鈴の音を聞かせてやりたい。 あの子は、あの頃の私にとても似ているのだ。 似ているから、懐かしくてうらやましいのだ。 まだあの子と、一緒に暮らしたいのだ。 まだあの子と一緒に、あの音を聞きたいのだ。 でも、その夢はかなわない。 寿命はいつかつきる。 永遠に生きていられる人などいない。 リーン…リーン… あの風鈴の音。 聞くたびに、心が癒される。 この音は、私の、一生の思い出となって、残っているのだ。 私がいない今でも