いつまでも。
今日も君を見てる。 昨日も、明日も、今日も。 これから先、 君が此処を出ていかないなら、いつまでも。 「おはよう」 鈴を転がしたような声、より少し低く可愛らしい声。 少し大きな背。程良い肉付き。 手も、顔も、足も、胴体も、全てが愛らしい。 君と、君の友人と待ち合わせ。 僕は行かないよ。行けないんだ。 「おはよう」 嗚呼…僕が此処から動けたら、話せたら、歩けたら。 僕は、君と地域の住民の待ち合わせ場。 と言っても、目印が僕の前にあるだけ。 この紐が無ければ、君と似たような体なら。 僕にも希望はあったのか。 君の、理想になれたのか。 でも僕は君の理想にも、ましてや同じ造りの体にはなれない。 君は二足歩行。僕は、四足歩行。 君は尾がない。 僕には自慢の尾がある。 でも、こんな僕にも、声をかけてくれたよね。 「ねぇ、犬がいる。」 「こんにちは、可愛いね」 まあ、それっきりだけど。 君と僕は永遠に、 死ぬまで結ばれない。 赤い糸? そんなもの僕の世界にはないよ。 だから僕は今日も見る。 明日も、明後日も、一ヶ月後、一年後と。 いつまでも。 僕は来世に期待する。 君は今世に期待して人生を歩むといい。 僕らは結ばれない。 結ばれるのを拒んだものだ。 そう、 君は、人間。 じゃあ僕は? 僕は、 ______犬だから______