母さんのヒーロー
「僕はお母さんのヒーローになる!」 ふと、小さかったときに母さんに言った言葉を思い出した。俺がそう言ったあと、母さんは「ほんと?お母さん嬉しいなぁ。」と笑顔で僕を見ていた。そんな母さんは今、病院で手術を受けている。俺が全く知らない病気だった。前から病気のことを母さんは知っていたらしい。だが、俺には言ってくれなかった。それに、病気だなんて気付かなかった。いつもニコニコ笑顔で頼みもいないのにお弁当を毎日作ってくれた。中学生の頃から、俺は母さんに何度も強く当たった。母さんが作ってくれた弁当を母さんの目の前で投げ捨てたこともあった。実は俺の家には父さんがいない。だから母さんはシングルマザーだったが、なに不自由なく俺を育ててくれた。なんだか、今さら母さんのありがたみを分かった気がした。自分の中で何かが弾けたような気がした。「俺は、母さんのヒーローになれてないよ。」 手術が終わってから、母さんの病室に行くとそこには変わり果てた姿の母さんが寝ていた。俺が認識しているよりもずっと痩せていた。俺は母さんの手を握る。 手を握るのは小学生のとき以来だ。 「俺じゃなくて母さんがヒーローだよ。小さい頃の約束を全然果たせてなかった。」 母さんはまだ目を覚ましない。 早く目を覚ましてくれないかな。 母さんが目を覚ましたら1番にこう言う。 今までありがとうって。 それで、 「これからは俺がヒーローになるよ」って言う。母さんが俺のヒーローだったように、俺も母さんのヒーローになる。 完 いやぁ、これには無理があったかな。 なんとなく「お母さん」と「母さん」の呼び方の違いから、だんだん大人って言うか成長した感じの雰囲気を出したかったんだよなぁ😅 なんとなく、話は理解できたかな?