ムズカシイ友情
「ゆきが生徒会長になってから上から目線でずっとうざかった。もう話しかけないでください。さようなら」 さっき親友の、いや親友だと思っていたひなからもらった手紙。一緒に帰っていてバイバイするところでひなはおもむろに小さく折った手紙を私の手に押し付け、 「家に帰って読んでね!」 と笑顔で言ってタッタッタ、と帰って行った。 ひなの言うとおり、家に帰って自分の家の部屋で開くと、手紙の内容は・・・・・・。 頭が真っ白になるってこういうことなんだ。心臓がスっと下に引っ張られる感じがした。 「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」 枕に突っ伏して、泣いた。今までないくらいに沢山、泣いた。次から次に、涙があふれてきて、どんなに泣いても涙がどんどん流れてきて、目の中で洪水になりそうなくらいに泣いた。涙が流れる量と、涙が出てくるスピードが追い付いていない。 とてつもなく泣きながら、最近のことを考えた。 確かに、私が生徒会長になってから自分の友達に対する発言に自分で嫌気がさすことがあった。ひなの行動もおかしかった。今まで一緒に移動教室に行っていたのにときどき私のもとを離れて、ほかの子の所に行ったり、一緒にいても一言もしゃべらないこともあった。 馬鹿だ、私。気づいていたのに、気づかないふりして、自分をだましてた。 幸い、私しか家にいなかったので、私が大声で泣いても誰も声をかけることはなかった。 すると、リビングのほうからプルルル・・・・プルルル・・・・とそばにあったスマホがなった。涙を拭きながらスマホの表示を見ると、なんと「ひな」と表示されてあった。 私は速攻で涙がひっこんだ。ドキドキしながらあわてて「応答」の表示をタップする。急がないと、ひなが電話を切ってしまう気がした。私は平静を装って電話に出た。 「もしもしひな?」 「もしもし、ゆき?」 ひなの声は、心なしか固い。 「ゆき、あのさ、明日遊べる?」 「いいよ、何時にどこで?」 するとひなは少し間をおいて 「じゃあ明日部活があるから午後の1時からひなの家でいい?」 「いいよ」 私とひなは、バイバイを言い合って電話を切った。 突然の申し出に戸惑いながら窓の外を見ると雨が強く降っていた。 次の日の約束の時間にひなの家に行くと、また手紙をもらった。 「ゆきへ。昨日はあんなことしてしまって本当にごめんなさい。ほんとひな、最低だよね。ゆきがどう思うかも考えずにあんなことした自分が怖くなった。こんなひなだけど、もう一度友達に戻ってくれませんか。今は許してもらえなくても少しずつでも友達に戻ってほしいの。甘えた考えだよね、ごめん。でも今回のことでひなはゆきのこともっと大好きになった。これからもずっと大好きだから、また友達に戻ってくれないかな。」 当たり前じゃん。 わたしも、上から目線で偉そうにしてて、ごめんね。 そうおもいながら、私は目の前で硬い表情をしていたひなを抱きしめた。