子供嫌いと迷子
俺は嫌いなものがある。それは…子供だ。高い声でギャンギャンわめく。大抵はそんな子供ばかりだ。だから、なるべく子供を避けていた…はずなのに。今俺は子供をつれている。つれているというか、勝手についてくる。「おい、お嬢ちゃん迷子か?」しかし、迷子は全く喋らない。どこぞの童謡みたいに、お家を聞いたら『分からない』とか言うと思ったか?しかし一言も喋らないんだなこれが。「お嬢ちゃん、どっから来たんだ?」何も言わん。「名前は?」これまた何も言わん。「おい…なんとか言えよ…」すると…「…ママに…知らない人と話すなって言われたから…でも道に迷って困ってた。」やっと喋った。てか迷子の時は助けを求めろって教えてやれよママさん。「で、どっから来た?」「☆町◇丁目…」あ、そこならすぐ近くだ…「ですがぁ~」クイズ番組かよ!さっさと教えろよ!「答え忘れたから全員失格ね」肝心な!所!忘れてんじゃねぇよ!「じゃあ帰るねバイバイ。」いやお前迷子だろ。「そういやそうだった」天然通り越してアホかコイツ。すると、ちょうど警察官が通り掛かった。「すいません、この子迷子です…」警察官は迷子を引き取って行った。迷子はこっちに向かって手を振っている。仕方ないな…俺も手を振り返した。迷子はにっこりしながら、警察官と歩いて行った。 次の日、迷子の親がお礼をいいにきたその時に親が言っていたんだが…迷子の名前は縁美(えんみ)と言うらしい。縁は美しいか…確かに、縁美といるときは疲れたけど少し楽しかったような気がする。少しは子供嫌い、克服するか… なんて事があったのが二年前。 今、俺は子供嫌いをすっかり克服して保育園の園長をやっている。