余韻(ホラー系です)
ブゥゥーン… ブゥゥーン…ブゥゥーン… 余韻の残るその音は私に年が変わったことを告げる。凍てつく手足は動かすことままならず、ただ天井の木の目がぼんやりと見えるだけ。頭にはハエがたかり、足の傷で何かが蠢いている。身体中が無性に痒いが、掻くことができない。雑巾のような服を着ているが、とても薄くこの寒さをしのぐことはできない。茶色の中に赤い点のようなものが不規則に散らばり、センスのかけらも感じない。おまけに薄く風よけにもならない。手元には冷たく冷えた硬いもの…痛い!刃物か?ふと異臭が鼻の入り口を撫でる。肉が腐ったような匂いだ。辛うじて動く頭をゆっくりと回すと、横に何か大きな塊がある。さっきよりもは見えるようになったがそれが何かわからない。ただ異臭の正体はそれである。ここに来てようやく違和感を感じた。 ……今日は何日だ?なぜ除夜の鐘だと思ったのだ?…ここはどこなんだ… より視界は鮮明となり、何処からか温風が入り込んでいるらしく体もわずかながら動くようになったところであたりをもう一、薄気味悪い横のものを見ないようにあたりを見渡した。傷だらけの畳の上はゴミ袋で埋め尽くされている。壁は木でできており、ベットは朽ち果てている。電球は割れており、格子の小さい窓からはらはらと雪が落ちてくる。 …知らないぞ!こんな部屋! ますます混乱した私は取り乱すように声を出した。 「誰か!おい!誰かいないのか!ここは何処なんだ!おい!」 何処からも返事はしない。必死に昨日のことを思い出そうとする。確か…仕事から帰って…風呂上がりにアイスを食べて寝た。…ちょっと待て。やはりおかしいぞ。確かにこの部屋は私の部屋によく似ているがその時はそんなに汚れていなかった。それになぜ雪が降っている?とことんわからない。そこまで考えたときである。横の物体が妙に気になり始めた。見てはいけない。直感でそう感じてはいるのだが、同時に怖いもの見たというやつか、無性に見てみたくなった。それになぜこんなところにいるのかわかるかもしれない。 …見るな、見るな、見るな… そう思いながらも目を細めて右に頭を左に向けようとした。うっすらとだけ見える黒いもじゃもじゃに肌色のような青いような長い棒、真ん中だけ濃い赤色をした布を纏い、ハエがたかっているそれは… 言葉を失ったと同時に全てを思い出した。そうだ、私は只の物体となってしまったこれに手元のものを押し込んだのだ。 ブゥゥーン…ブゥゥーン…ブゥゥーン… まだ止まぬ除夜の鐘。私はゆっくり起き上がる。わんわん鳴り響く音と同時に窓から赤い光が入ってくる。ドアを開ける音。黒い煙が私を包むように飛び出し、薄れゆく意識の中、不敵な笑みは闇に消えた。 ホラー系書いてみました!感想よろしくお願いします!
みんなの答え
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かっこいい!
才能しか感じません! 超ぞっとして、面白くて、言葉が多彩な話ですね。 本当に10歳なのだったら絶対に出版できるレベルの話も書けますよ。