君と進む未来
『もう、演技なんてやらない!演技なんて大嫌い!』 オーディションに落ちて、演技に八つ当たりしているアタシの名前は里奈。一応、女優として活躍しているけど、演技が下手だしどうせ役も貰えない。だから、本当に演技が好きなのか、やりたいのかわからなくなってきた。 「まーたそんなこと言ってるのかよ、里奈!そういうの辞めろってんだろ?」 そう言ってアタシの肩を叩くのは同じ女優の拓海。同い歳だけど、ものすごく力が強くて、口も悪くて少し怖い。とても女優には見えないが、拓海はアタシと違って演技が上手で、役も多く貰ってる。 『痛いっていつも言ってるでしょ!あと、拓海なんかにアタシの気持ち…分からないよ!』 「じゃあお前、なんで女優やってるんだよ!アタシは確かに里奈の気持ちわからねえけど…」 『…余計なこと言わないでよ!拓海のバカ!』 「おい、里奈!待てよ!」 そう言って、アタシは泣きながら事務所を飛び出した。アタシ、最低だ。拓海に八つ当たりして… なんで泣いているのか分からない。なのに涙は止まらない。 「里奈!」 拓海はこんなアタシを追いかけて来てくれた… 『っ…!た、たく…み…』 「大丈夫か、里奈…悪い、お前の気持ちも考えずに…」 『…拓海…アタシ…なんで女優やってるのかわからなくなっちゃった…演技が楽しいのか、好きなのか…演技がやりたいのかも分からないよ…』 「里奈…」 『演技なんて…もうやりたくない…なんて思っちゃって…役ももらえないし…演技なんて嫌い…やめたくなっちゃったよ…』 「…馬鹿野郎!」 パンッ…! そう言って拓海はアタシの頬を叩いた。 『いっ…!な、なんで叩くの!』 「自分に嘘をつくな」 『でも…だって、どうせ…!』 「でも?だって?どうせ?里奈、その場しのぎの嘘をつくな。そうやって現実から逃げるな。目を背けるな」 『…そんな…こと…』 「いいか、里奈。涙が出るってことはそれほど本気だってことだ。確かに本気でも涙が出ない奴もいる。だけど、涙が出るってことは少なくとも本気だからなんだよ」 『…。』 「今の里奈は嘘をついて逃げてるだけなんだ。自覚してるだろ?アタシに嘘ついてるって。でもよ…お前はスッキリしてねえだろ?現実から目を背けてるのにモヤモヤしているだろ?それは、お前が自分に嘘をついてるからなんだよ。いいか、他人にじゃない、自分にだ。アタシは思うんだ。他人につく嘘なんてねえって。だってよ、嘘って本当のことを知りながら、自分を誤魔化してるだろ?お前の中では事実を言いてえ、言いてえってひっちゃかめっちゃかして、それはダイレクトにお前の心に響いちまう。辛くねえわけねえんだよ。…人間ってさ、傷つきすぎると死ぬだろ?ハートも同じだ。心も傷つきすぎると死んじまうんだ。里奈…『演技なんて』って言うけどよ…なら、なんでお前は泣いてるんだ?演技をやめたくねえからだろ。悔しいからだろ。里奈、正直になれ。自分を殺すな」 『…拓海…』 「お前、ここに来てまだ1年だろ?芸能界なんてそんなもんだ。それでやめていく奴は沢山いる。そこで踏ん張れるやつが生き残るんだ。アタシ、こう見えてここに3年いるんだぜ?」 『へ…え…?…うぇぇ!?え、そうなの!?拓海、アタシと同じ18だよね!?』 「へへっ。お前よりここに居る時間が長いんだ。詳しいのも、経験があるのも当然なんだよ」 『拓海…やざじいーー…』 「失礼だな、おい…アタシは元々優しいっての!」 『…そうだね。…ありがとう、拓海。アタシ、もう少し頑張ってみるね!』 「おうよ!一緒に夢の舞台(ステージ)に立とうぜ!」 …この先、生き残れるかも分からない。そんな狭き門に立っている。でも、アタシは…君と一緒に、未来に進む…
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おお!!
こんにちはこずえさん、雪見大福です!里奈ちゃんに共感できる!あと拓海パイセンかっこええなぁ~・・・ こんなお姉ちゃん欲しかったよ・・・ 前のお話も好きだけど私はこっちの方が好きです! 新作楽しみにしてます♪ それでは!
いい話ですね。
PINKです。 里奈と拓海は最初はどうなるのかなと思いましたけど、最後がいい感じに終わって感動しました。 里奈と拓海がこれからどうなるのかが楽しみです!