破れた切符
目の前の光景は信じたくない。 破れた、静岡行きの切符と、静岡総合病院行きのバスの切符。 こうなったのには、訳がある。 「希美ってさあ、早退ってどこ行くのー?」 クラスの女子のボス、莉奈に聞かれた。 私は緊急で静岡の祖母の家へ行くことになった。 「おばあちゃんの家。」 なにかしら文句を言ってくるのは分かってる。 「えー、学校サボってー?ヤッバー!」 この前は莉奈だって課題が終わってないから学校休んだじゃないか。 「サボるわけじゃないよ……おばあちゃんに呼ばれて…」 「へーえ?言い訳が上手な事。クラスのみんなが一番嫌いな、課外授業のタイミングで?」 たまたまだし。莉奈ってなんでこうなの。 「たまたまなの!」 信じてくれないんでしょ? 「あっそ。」 意外にも、信じた。 事実だしね。 私は、早退の準備でランドセルの中身を確認した。 携帯、オッケー。静岡行きの切符、オッケー。 手を洗って行こう。 「先生、準備できたので、帰ります。」 先生に言ったし、これで手を洗って出なきゃ。 手を洗ったあと、帰ってきたら、これ。 莉奈の置き手紙付き。 おばあちゃん家に遊びに行っといでー! だってさ。 無理に決まってんじゃん。 莉奈が切符破いたんだから。 おばあちゃんが送ってくれた、たった二枚の切符。これじゃあ、おばあちゃんの最期には… 立ち会えない。 おばあちゃん、ごめんなさい。私の不注意で、おばあちゃんにはもう、会えない。 ごめんね。 莉奈は、自分が私の立場なら、どうするのかな。 初めて小説書きました! これを読んで、相手のことを考えない人が変わったらなと思ってます。