俺を好きにならない女の子
「キャー!如月(きさらぎ)様よ!」「あっちにいるぞ!俺もサイン貰うんだ!」 また、みんなが俺を見つけようとする。 「もう、こんなの嫌だ」そう暗い体育倉庫の中で呟くと上から声が聞こえた。 「どうしたの?」 「!?!?!?え!」 上にいたのは見たことのない女の人。けど、制服着てるから同じ高校? そんなことを考えていると 「大丈夫?何が嫌なの?」 とまるで子供をあやすような声で聞いてくる。 あれ、そういえばこの人。まだ俺のことを好きになってない...? 自分の眼が特別だと気づいたのは小学2年生。いや、それよりも前だったかもしれない。 もともと、俺の眼は少し違った。黒の中にピンク色が入っているんだ。 それがみんなを惹きつける、決して俺の力ではないもので好きになられても俺が好きになれない。 そうして毎回断ってしまう。 一番最初は確か伽耶(かや)ちゃんかな「史也(ふみや)くんのことが好きなの!」 スキが何かもわからない時こんなことを言われて戸惑った。 伽耶ちゃんは可愛かったけどよくわからないから断ってしまった。 それから何度も告白された。時には男子にだって告白されたこともある。 それが中学生になって恋愛ってものにみんな興味を持ち始めた時が一番ひどかった。 多い日で4人に告白された。それでも俺は誰かを好きになることはできなかったし、俺のことを好きにならない人に会ったことがなかった。 けど今回は違う、みんなと同じように迫ってこない! 「えっと、言いづらいんだけど俺のこと好きになった?」 俺のことを好きかどうかわかない相手にこれを聞くのがこんなにも恥ずかしいことだったなんて初めて知った。 「え?うん。好きになって...ない、よ?」 本当に何を言っているんだろうという顔をしてる。 けど、そんなことより俺は初めて会った俺を好きにならない人がいることがとてもうれしかった。 「本当に!?好きになってないの?やった!見つけた!」 嬉しさのあまりその場でピョンピョンと跳ねる。 そしてすぐにはっと気づいた。 もしかして、男子高校生がこんなことやってたら気持ち悪い? 俺の中に電撃が走った。...なんて恥ずかしいことをしたんだろう///穴があったら入りたい( ;∀;) 「あはは!如月様って表情がコロコロ変わるね」 如月様?もしかして俺のこと好きになったんじゃ... 「あの、如月様ってもしかして俺のこと好きに...」 「いや、違うよwクラス同じでしょ?みんなが如月様って言ってたんだ。こんな人だったなんてビックリ!もっとクールな人だと思ってた。だっていっつも無表情なんだもん」 ん?同じクラス?まって覚えてない...休み時間はみんなから逃げてたからまだまともにクラスの人と話せてないんだ。 それと、クール?毎回俺は緊張してるだけなんだけど。 けど、俺を好きにならない人がいるって分かってホッとした。 「そっか、ありがとう」と笑うと女の子はふいっと目を背ける。 ふふふ、と笑うと女の子はムッとこっちを見て「なにさ!」と言う。 本当にかわいい。 あれ、俺、可愛いって思った?あれ、あれれ? 顔がぼっと赤くなる、もしかしてこれが好きって感情? 「如月様も顔赤くなってる!」 周りにもわかるくらい赤いんだ///ともっと恥ずかしくなる。 「あのあ、如月様って恥ずかしい呼び方変えない?」 「じゃあ、史也くん?」首をかしげてこちらを見る。 「そうそう、じゃあ次は」と手を女の子のほうに向ける。 「えっと、私は陽南(ひなみ)だよ」 「そっか陽南ちゃん!これからもここで話してていい?」 「いいよ!喜んでw」 こうして俺の友達ができた。これからは憂鬱だった学校が少しは楽しくなりそうだな。と思いながら体育倉庫から出るとまた、 「見つけた!如月様よ!体育倉庫から出てきたわ!」 と声が聞こえる。少しはこれにも感謝しなくてはいけない。 だって、陽南ちゃんと会えたのはこれのおかげだから。 そして俺の中に1つ目標ができた。 「陽南ちゃんを自分の力で好きにさせる!」 そのために頑張らないとな!
みんなの答え
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いいですね!
いいなぁ… モテモテ 彼氏ほしい二...(・・)/