笑わない君へ
隣の席を見ると無表情の君がいる 例えるなら、生きる屍だ 彼女は笑えないんじゃない 笑わないんだ 『何で笑わないんだ?』 思わず溢れた独り言だったが、彼女には聞こえたらしい 意外と耳がいいんだな 「私は、笑ってはいけないから。 弟が苦しんで死んだのに、 私が笑ってるのって不公平じゃない」 無機質な声が、少し悲しみを帯びていた その「死んだ」という言葉を 君は吐き出すように、口にした そうだったのか… 口の中で呟いて、君の顔を見てドキリとした 『ごめん…』 慌てて謝る 彼女の顔は無表情だったが、 目は明らかな悲しみをたたえていた 何て…辛い…悲しい痛みなんだ… 言葉が出なかった 涙がポツンと垂れる 僕は手に溢れた一粒の涙を見る それは日の光を浴びてキラキラと輝いた 僕は何とか声を絞り出した 「だめだよ……弟さんの代わりに…君が笑ってなきゃ… 弟さんの…分まで…生き抜かなくちゃ…」 君の瞳が微かに見開かれた 蹲ってばっかじゃ、何も変わらない 体の傷は自然に治るけど 心の傷は放っておいても良くならない 心の傷を治すなら、それを見つめ直さないと駄目だ 君の心はずっと、血の涙を流していた そのままじゃだめなんだ 変えなければ 変わるのは現実じゃない 自分自身なんだ 君の痛みは…どうしようもない、 変えられない痛みなんだ…! それを、乗り越えなくては、 変わらなくては 夕日が君の顔を美しく照らす 僕は拙い口調だが、そのことを時々言葉につまりながらも 君に伝えた 君は物思いに沈んだような顔をしていた 強い風が吹いた 憂い、悲しみ、痛み、辛さ 今までのわだかまりを全て取り払うような風だった 僕が見たのは、君の初めて見る表情だった 「ありがとう」 その言葉は僕に言ったのだろうか? はたまた、天国の弟に言ったのだろうか? 今となってはもう、わからない ただ、1つ言えるのは 君の笑顔はこの世の何よりも美しかったということだ
みんなの答え
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上手すぎる、天才か…?
めちゃくちゃ上手やな!この子、年上よねって思ったら同い年やった…!(福岡なんで、なまりは許して下さいw) 天才!小説家になれるよ! 鸞鳥さん、めっちゃ素敵な小説ありがとう! また読みたいな! 通りすがりのyよりw