『雨空と虹空と青空』
私はため息混じりに雨の中下校していた。すると、足元にある水溜りに気づかず、思いっきり水溜りの中に足を入れてしまった。もう、嫌になっちゃう。濡れたローファーを見てまたため息を吐く。 「好きです。付き合ってください」 ありきたりの告白の言葉を天川(あまかわ)君に言う。天川君は半年前から好きになった人で、もう少しでお互い中学校を卒業するから、勇気を出して告白をしたんだ。 二人きりの教室が一瞬しんとする。 「ごめん」 私の大好きな落ち着いた声。 「……そうだよね。ごめんね」 私は今にも泣きそうになりながら、近くのトイレに駆け込み、個室に入り声を押し殺して泣いた。それとほぼ同時に雨がポツポツと降り出した。雨が降れば降るほどそれと比例するように、私の涙も目から流れていった。 やっぱり、たくさん泣いちゃうほど、天川君の事が好きだったんだなあ……いや、今も好き。でももう諦めないと。 傘に雨が落ちる音が心地よい。いつも友達と行き来している通学路が妙に異世界のように見えた。 雲の隙間から太陽が現れ、雨が止んだ。傘を閉じ、とぼとぼと歩き出す。 すると、小鳥がちゅんちゅんと歌い出した。まるで、空を見上げてごらんと言うように。それに従うように私は見上げてみた。なんと空には美しい七色の虹が掛かっていた。そういえば、最近虹を見ていないな……いや、見ようとしていなかったのだ。今年は受験勉強で勉強漬けだった。そして見えるものといえば天川君だけだった。 そんな事を考えていると、いつの間にか虹は消えていた。あーあ、せっかくだからもっと眺めていたかったのに……。でも私の心はさっきまでとは違い、澄み渡っていた。そう、この青空のように。
みんなの答え
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めっちゃ才能ある!
年下から失礼します。 菫子さんめっちゃ才能ありますよ! 片思いの辛さとか振られた時の悲しさとか上手に表現できていると思います。 あと情景描写がすごく上手です。 空の風景が気持ちと比例していますね。 グッドです!