短編小説 夏の太陽に消えた「あの娘」
「あの娘」に恋をしていた事を気付いたのはいつだったのか僕はそれを覚えていない。むしろ覚えておいた方が良い事なのか?僕としては「あの娘」を好きだった事の方が大事だと思う。 僕は当時まだ高校生で気付いたら高校生初めての夏休み前日だった。 僕は照りつける太陽を背に放課後駅前に用もなく来ていた。そんな時に出会ったのが「あの娘」だった。日本人なのに薄らと赤髪で色白。透き通るような白のワンピースは彼女のために作られたかのようだった。それくらい綺麗な娘だった。年齢は僕と同じくらいか、もしくは一つ下くらいの女の子だった。だが、僕は綺麗だからと言って声をかけるような男ではない。声をかけてきたのは「あの娘」からだった 「ねぇ…私と…そーだなぁ…2時間くらい遊んでくれない?」 なぜ僕を選んだのか不思議だったが、拒否する必要もない僕は「いいよ」とだけ言うと彼女と遊んだ。 あっという間に2時間は過ぎた。ゲームセンターに行ったり、ボーリングしたりしていたらすぐだった。多分この時から僕は「あの娘」に恋をしていた。 「もう2時間経つんだね。2時間でこんなに君と仲良くなれたのも不思議だよね私って人を選ぶ才能があるのかなぁ?」 まだ僕は名乗ってもないし、名乗られてもない。だけどここまで遊んだのは久しぶりだった。「そうだね」それしか言えなかった。 「私、そろそろ帰らないといけないんだ。今日楽しかったなぁ…また次に会えたら遊んでくれる?」 「あの娘」は僕の目を見つめて言った。「もちろん。次も会いたいな」そう答えると彼女は急に立ち上がり 「ごめんね。もう早く帰らないと…サヨナラ…」 涼しい風が吹いた時、彼女は笑いながら泣いて、早足で帰ろうとした。 「待って!名前…せめて名前だけ教えて!」僕はそう言いながら「あの娘」を追いかけたが、突然辺りが光り、目を閉じてしまった。 目を開けると「あの娘」は居なかった。 太陽は沈んでいた。 この心は「あの娘」以外には持たないのだろう事を悟った。 そして、「あの娘」は人間じゃないと言うことも同時に悟っていた。それでも僕は「あの娘」に恋をしている。 夏の太陽に消えた「あの娘」を僕は好きなんだ。 今となっては本当の記憶なのか妄想なのか、わからなくなってしまっている自分がいる。だけど、「あの娘」以外に恋心を抱いたことはなかったと思う。
みんなの答え
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私なんかが意見を言うのは申し訳ないですが
あの娘と遊ぶ期間が2時間と、少々短いと思われます。 2時間では彼女の記憶を忘れてしまうと思うし、 1週間など、長い時間だと感動や切なさをもっと引き出せると思います。