星が舞う夜
僕は蹲って手の中の星型のペンダントを見た 君の忘れ形見のペンダントで、 中には想い出がつまっている 空を見上げて、冷めた息を吐いた 星は綺麗だけど どんなにもがいても手が届かない 君と同じように 君はもう常世に落ちてしまった 現世の僕がどんなに手を伸ばしたって 君には届かない 星を見上げてにらめっこする 必死に目を凝らしていると、先に星が瞬いた 一番星だった ─何をしてるんだ─ ─僕は─ ─何で生きてるんだ─ ─お前は─ 自身の心に問いかける 僕の心が分裂したみたいで、滑稽だった 風が吹いた 河原の草が踊る ポツンと何かが落ちてきた 『雨…』 僕は呟いてペンダントを濡れないように ポケットに入れて、布越しに手を当てた すぐに雨脚は強まり、土砂降りになった もし__ あの濁流の中に飛び込んだら 君の元へ行けるだろうか 川を見下ろして考えた 暫く雨に打たれるうちに 身も心もすっかり冷えた そんな勇気は僕にはない どうしようもない弱虫だ 僕は川に背を向けた どこかで、鳥が鋭く鳴いた それはメロディーと呼ぶものではないものだが そのメロディーは曇天を跳ねた いつか__ 君の元へ行けるだろうか 僕の目に光るものが現れ 瞬きと共に消えていった 空を見ると、さっきの星が見える 『今度は、僕の負けだね』