相合い傘って柄じゃない(コメディー)
「うっそ…」 部活が始まったころに降り出した雨。体育館で部活をしながら、凄い雨だなとは思ってたけど、置き傘があるだろうと油断していた。 過去の自分を信じるんじゃなかった。 「え、どーしよ」 もういっそ諦めて、濡れて帰ろうか。いやー、それは…と思ったところでふと思い出す。そういえば、家とは反対方向だけど、ちょっと行けばコンビニがあったな、と。行ったことないけど近いよね?近いはず。 そこまで走って、ビニール傘を買って、その傘を差して家まで帰る。 (お、完璧じゃん) ちょっぴり濡れることに関しては目をつむる。 よし、そうと決まれば…! 「あれ、玉木。どしたん?」 「げ」 名前を呼ばれて振り返ると…やっぱり。幼なじみの寺山がいた。寺山勇太郎。幼い頃はゆーくんと呼んでいたけれど、恥ずかしくなってやめた。 その寺山が口を開く。 「げって…失礼な。で…あ、もしかして傘」 「黙ろうか」 「さーせん」 茶番に乗ってくれる辺り流石寺山である。ってかこんなことしてる間に雨強くなってない?早くしなきゃ… 「あ、てことはコンビニ」 「言うなぁあっ!?」 「すみませんでした」 光の速さで謝るなコイツ。 じゃなくて!だから早くしないといけないんだって!と思いだした私は、じゃあばいばいと言おうとしたのだが。 「俺さ、傘あるのだよ」 私より、寺山が先に口を開いた。 「ん?うん。生粋の母親気質ですもんね?」 「黙りなさい」 「ウィッス」 茶番しちゃうのはもう癖である。いつからこうなったのか覚えてない。 「ごほん。まぁそれでだ。俺の傘、割と大きいわけだよ」 「は?…はぁ」 こいつは何が言いたいんだ? 「二人くらいなら入れるわけだよ」 ん?それは。 「へっ!?え、や、それはだって、え、そんなことはできなひっ…」 無理、無理無理!ってか噛んだ…! 何言ってんだ寺山!そんなの無理っ、恥ずかしくて死んじゃう…! だって、何を隠そう(いや隠したいけど)私は寺山のことが好きなんだから、その、好きな人とあ、相合い傘って…無理だって恥ずかしい…!し、なにより! (好きだってバレたくない…!) 「ふはっ」 「…っ!?なんで笑って」 「だって顔真っ赤だから。面白くて。冗談に決まってるじゃん」 冗談かよビビったな!…ってか、そんな冗談言えちゃうとか。寺山にとって私って。 (マジでただの幼なじみなんだな) わかってたけど。 「もー!寺山ー!」 「ごめんって。はい傘」 「え?」 平然と傘を渡される。なになに…? 「お前、風邪引きやすいから。俺は健康だから大丈夫。じゃ」 「え!?待っ」 足の速い寺山は、ものすごいスピードで走っていってしまった。 濡れながら。 私は渡された傘を見る。 「え…?」 え、私これ差して帰るの?マジで? ……しょうがねぇ。 「おし」 腹をくくって傘を差す。 何故寺山が仮面ライダーの柄の傘を持っているのか、私は本当に疑問です。 END ラブコメです。読んでくださりありがとうございます!ずいぶん前に書いたものですが、楽しんでいただけたら幸いです。 感想やアドバイス、お待ちしてます。喜んで読みます!
みんなの答え
※きびしいコメントを見たくない人は
「見ない」をおすと表示されなくなるよ!
無題
今回のも面白かったです。美桜さんのは前回も面白くてコメントした記憶があります(( 次も是非書いて下さいー!
美桜さあん!!
こんにちは!ありぴーですー! 2人の会話がすごいおもしろいです笑 っていうか、最後吹いちゃいましたよ!仮面ライダーって笑 この2人好きだなあ。最高の2人です!! 美桜さん、さすがですー!! 次も楽しみに待ってます!!
面白いお話ありがとうございます!!!
ほんとに素敵でしたぁぁぁぁぁ((発狂 好きです。そして急な告白…… みおさん!前回も拝見いたいました! また読めてほんとに最高です!! 二人は結ばれたのかぁ!?ほんとに気になる!!二人の仲良さそうな茶番劇((?も面白かったです! 次の作品も楽しみに待ってます!!