捨て猫と
むかしむかし あるところに1匹の捨て猫と人間がいました。 「…あ」 今日もあいつがいる。 あいつは僕を見つけるとすたすたと駆け寄って、僕の足に体をスリスリしてきた。 (''こんな''人間に懐くなんて、こいつも物好きだな……) と思いつつも、僕は今日もこいつにコンビニで買ってきたミルクと安物の餌を与える。 こいつは捨て猫だ。路地裏でいまにも死にそうになっていたところをたまたま僕が見つけたのだ。 真っ白な毛に輝く黄色の眼。美人だなこいつ。 僕は家庭環境が最悪なせいでこいつを家に連れていくことが出来ない。 だって両親はいないし唯一の家族の兄はいっつも暴言浴びせてくるし。 そして死ぬほど貧乏なんだよね。はぁ……(ため息) そうだ。名前でもつけよ。名前ないと可哀想だしな。うんうん。 「そうだな……」 「よし、これにしよ。」 「お前の名前は______」 ある日。 僕はいつものようにあの場所に行った。 でもあいつはいなかった。 代わりにそこにあったのはひとつの紙切れ。 『誰かわからないけど、今までこの猫ちゃんを育ててくれてありがとうございます。 私はたまたまここを通りかかったときにこの子を見つけました。 この子は捨て猫のはずなのに、健康状態はとても良好です。 だれかが育ててくれたんですよね。 この子は私が引き取ります。 いくら世話をしてあげていても、外の世界で育つ生き物は普通より死が早い。幸い私は環境に恵まれているのでこの子を育ててあげれます。 改めてありがとう。』 _____そっか。 引き取ってくれるのか。 よかったな。 でも、ちょっとだけ寂しいかな。 喪失感っていうか。 もしかして、あれが僕の初恋だったのかもな。 猫に恋ってのも変だけど。 それほどあいつに愛着が湧いてたのかな… あいつにはこれから希望溢れる未来が待ってるだろな。恵まれた環境で育って。 …よかったなぁ。ほんとに。 ほんとうに。 『______お前の名前は、シトリンだ。』 『シトリンの宝石言葉、知ってるか?』 _______シトリンの宝石言葉 『希望』
みんなの答え
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カッコイイ終わりかた!
凄いかっこいい終わりかたですね! また違う作品も読んでみたいです。 題名も、センスあります! 何作品も見たけどそのなかでも上位に、 面白かったです。! 尊敬します。
やばぁ!!
すごいとしか言えない! 私は動物が好きなのでチラッと見てみたら思った外すごくてびっくりしました。 文もちょうどいい長さで読みやすかったです。 Γシトリン」という名前を決めるときのことを最後にもっていくのがいいですね! 最後の Γ希望」 めちゃめちゃかっこよかったぁ~!! また彼岸花 薫さんの作品あったらぜひ読みたいです。
いいお話!
とってもいいお話ですね。 猫に恋するって発想がとてもロマンチック(?)で好きです! シトリン、調べてみたらとても綺麗な黄色の宝石でした。猫ちゃん(シトリンちゃん)の眼の色(黄色)とかけてるのかな? 細かいところまでこだわっててすごいですね! 自作も楽しみにしてます(^^)
凄く良い小説ですね
凄く良い小説ですね。一つの紙切れがあったと言う設定が凄く良いと思います。最後に宝石言葉を描いたのも凄く良いと思います。シリトンの宝石言葉の「希望」が凄く素敵で綺麗ですね。今まで花言葉は沢山見てきましたが、宝石言葉を見たのは初めてです。次の小説を楽しみにしています。