【#短編小説】あの桜の木の下
「先生…これ、読んでください…!」 中学3年生の私、空川カリナは、告白という人生の別れ道に立っていた。 「お、手紙か~…ありがとう!」 彼は荒川マナト、新卒の担任の先生。私はこの人に禁断の恋をしていた。先生は、とても優しかった。私がいじめられてるとき、必死で守ってくれた。その背中には、優しさを言い切れないほど感じた。 そして、とても面白かった。高校の模試の結果が少し悪かったとき、ちょっとしたギャクで笑わせてくれた。一緒に笑った時の笑顔は、とても心惹かれた。そんな先生が「LOVE」という意味でも、「LIKE」という意味でも大好きだった。これがダメだと分かっていても。 告白してから3日後、先生に呼ばれて葉が出てきたばかりの桜の木へ行った。 「空川さん、その気持ちは、先生もとても嬉しいよ。先生も空川さんのことが好き。でも、今じゃダメかも。空川さんが卒業して、大人になったら、よく考えてみてね。」 全て分かっていた。でも、何故か涙が出てきた。 「はい…分かりました……。」 「ごめん…ごめんね…!でも、空川さんのことは大好きだよ…!」 卒業するまで先生とはほとんど会話できず、そのまま私の子供の青春は終わった。 10年後、私は中学校の先生になった。先生に会えるかも知れないという少しの希望もあった。最初は目の前のことでいっぱいいっぱいだったが、ずっとあの人のことは好きだった。そして、ふっとしたときに、あの顔を思い出していた。 家に帰るとき、葉が出てきたばかりの桜の木を見かけた。 「あ、あの日の桜みたい。」 そう思った。そして、あの青春の中学校に行ってみた。 「わぁ…懐かしい…!」 懐かしさと、少しのざわめきを感じた。あの桜は、今も残っていた。うすぐらい場所に、ライトで照らされていて輝いているように見えた。 「…あれ?」 もう一人、この学校を見てる人がいた。男の人だ。 「もしかして…。」 背中しか見えなかったが、あの優しい背中で感じた。 「まさか…。」 振り返った顔は、もっと大人びていたが、あのふと思い出す顔と同じだった。 「…。」 あっちも私に気づいたようだ。口をぽかんと開けていた。 「「あの~…」」 「荒川…先生…?」 「空川…さん…?」 「「!!!」」 まさかとは思ったが、確信した。あれは、あの先生だった。 「先生!!」 「空川さん!!」 まさかこんなところで会えるなんて…!よく考えてみると、今日はあの桜の木の下で告白した日だった。 「先生…なんでここに…?」 「空川さんこそ…!」 これは偶然かもしれない。運命の糸をたぐり寄せてきたのかもしれない。それでも、奇跡なことには変わりなかった。心臓が高鳴った。言いたいことは沢山あった。でも、 「「ずっと、」」 「あなたが、」 「君が、」 「「好きでした。」」 これだけは言いたかった。言った後には、更なる心臓の高鳴りが襲ってきた。感情が爆発し、涙が溢れてきた。先生も泣いていた。もう一度出会い、気持ちを伝えられること。それだけでも嬉しかったのに、返事がきた。それも「OK」だ。過去最高の感情になった。脳が追い付かない。それでもなんとか理性を保ち、喜びの声をあげた。 「今なら、」 「生徒も先生も、」 「「関係…無い…!」」 その後、私達は温かい家庭を築き、幸せに暮らしていった。あの桜の木と、再会の気持ちは、絶対に忘れないだろう。 どもこん!さっぴでーす!!ちょっと苦手な分野でしたが、いかがてしたか?感想、お待ちしてまーす!!では!
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凄く良かった……!
生徒と教師の恋愛、大好きです♪ ありがちなテーマですが、それを上手く利用してオリジナリティのある作品になっていますね! …などを最後の方に使う事で、二人の溢れる想いが表現されていて、最っ高に面白かったです! さっぴさん、また小説書いて下さいね!
うわぁ…面白かった…!
話自体は王道かなと思うのですが、心理描写が丁寧な上に素敵で…いつも思うんですが、王道を上手く書ける人ってすごく尊敬します…! 中学校の先生になった、というところが良いなぁと思いました。退廃的な恋も好きだけど、頑張る理由をくれる明るい恋も大好きです!とにかく好みでした(*´ω`*) 素敵なお話ありがとうございました♪