月。
綺麗な満月だ。墨を流したような夜空に浮かぶ、銀色の月。私は月を見るのが好きだ。------------- 私の名前は悠月。読み方は、ゆづきではなく、ゆつきだ。 変な名前だと思うかもしれないが、私は音が濁るゆづきよりも透き通ったゆつきの方が好きだ。 そんな私は名前に『月』が入っているせいか、小さい頃から月を見上げるのが大好きだった。痩せたり太ったりを繰り返している優しい笑顔のお月さま。引っ込み思案だった私にとって、同じ名前のお月さまはたった一人の友達だった。 少し大きくなって、お月さまは自分で光っているのではなく、太陽に照らされて光っているのだという事を知った。私はショックを受けた。あのお月さまの柔らかい光が、お月さまのものではないなんて!私は友達に相談した。 友達は正しい答えを教えてくれた。 「いいじゃない、太陽の光でも。暗い夜中は太陽の光はないから、その代わりに月は自分のやく目を果たしているんだよ。月も太陽の役に立っているんだ。自己主張がつよい太陽よりも、人の役に立つ思いやりのある月の方が、私は素敵だと思うな。」 自己主張よりも思いやり…? 私はそれから自分の名前がもっと好きになった。自己主張が苦手な私は自分はだめだと思いがちだったけれど、この名前の由来を思い出すと自己主張よりも大切なものが見えてくるからだ。 今日も私は月を見上げる。私を強くしてくれた月。私に自信をくれた月。 『ゆつき』。私はこの名前が大好きだ。 FIN ------ つむぎです。感想お願いします。
みんなの答え
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素晴らしい!
つむぎさん、とっても小説を書くのがうまいんですね!素敵です!
すごっ!
やばっ!
いい!
私も名前に月が入っているので、月が大好きです!それを小説としても読めるのがとても嬉しくて、しかも上手くて。 ありがとうございます! これからも頑張ってください!
感想
人の役に立つ思いやり一一て表現、すごく好きですっ! いいですねぇ… 十五夜に相応しい綺麗なお話でした! ありがとうございます!