短編小説みんなの答え:3

あいつは僕の前を走っている

あいつは転校生。 あいつは転校してから一ヶ月も経たないうちに、クラスの注目を集め、このクラスの中心となった。 なぜならあいつは勉強も、運動神経も、周りからの評価も抜群だったからだ。 テストではいつも100点、体育では何でも出来たし、そのレベルも一段と他の人よりも高かった。さらに、人柄も良かったため、クラスの生徒だけでなく、先生からの信頼もあつかった。あいつは、頭脳明晰、運動神経バツグンの、「完璧」な人間だった。 あいつが来る前までは、僕はクラスのトップだった。僕は学業、スポーツでは、誰にも負けないつもりだった。でも、今はあいつに負けて、いつも2位だ。しかも、不器用な僕が苦手な、美術や図工で、あいつはハイレベルな作品を仕上げ、いつもみんなを感心させてみせた。しかも、歌も上手かった。 50メートル走では、僕が8.23秒、でも、あいつは7.12秒。僕、クラス2位。 50問テストでは、僕が一問ミスって98点、あいつは100点。また2位。 僕はあいつが憎らしかった。僕が言うのも嫌だけど、あいつは女子にものすごくモテて、すらっとした長身で、顔も体型もモデルみたいな、カッコいい奴だった。めっちゃカッコ悪くて、恥ずかしいけど、僕はあいつにものすごく嫉妬していた。あいつの欠点を探し回る最低な人間だった。 あいつを出し抜こうと、勉強をいつもより頑張った。でも、今日も2位。あいつの100点満点のテストを褒めまくっている周りの同級生に、あいつは爽やかな笑顔で微笑み返していた。調子に乗ってんじゃねーよ。 ちぇっ。僕は舌打ちした。僕の手にある、96点のテストが、とてもカッコ悪く見えた。俺は乱暴に立ち上がり、テストをゴミ箱に放り投げて、あいつを睨んだ。 あいつは完璧な優等生。僕は?ライオンを睨んでいるちっちゃなハイエナ、つまり、ただの下っぱ野郎ってこと。僕はみじめにうつむいた。サ・イ・ア・ク… ---------------------------------------- ある日のことだった。僕はいつものようにあいつを睨んでいた。すると次の瞬間、僕にチョークの粉の雨が降りかかった。僕はチョークで真っ白になった。どうやら粉をかけたのは、このクラスの男子で、意図的なものだったらしい。突然のことだったため、僕はその場に呆然と立ちすくんでいた。そんな僕を見て、教室は笑いに包まれた。僕は恥ずかしくなり、やめろと言おうとした。すると、机をバンッと叩く音が聞こえた。笑いが止まった。机を叩いたのは、「あいつ」だった。 「お前ら何やってるんだよ。関係ないやつにチョークの粉ぶっかけて笑って。恥ずかしくねーのかよ。人間として、こんなのありえねーだろ。お前らも、お前らも、お前らも。こんなことされて、笑いの種にされて、馬鹿にされて、嬉しいか?こんなくだらない、最低なことして楽しいか。謝れ。こいつに謝れ。そしたら、片付けろ。ぼーっとつっ立ってないで、ほら、早く。」 あいつは顔を真っ赤にし、形相を変えて叱った。みんな、あいつが初めてあんな暴言を吐いたから、驚きとショックで、呆然としていた。しかし、その後、ふと我にかえったかのように、「ごめんね」「ごめんなさい」「ごめんよ」などと、次々と謝りに来て、僕の下の床を掃除し始めた。他の子は、僕の服に付いたチョークの粉を払い落としてくれた。僕はあいつの顔を見た。あいつは僕の顔を見て、微笑み、ゆっくりと頷いた。僕は泣きそうになったが、じっとこらえて、あいつから目をそらした。そして、目を閉じた。あいつへの見る目が変わった。 もし僕だったら、あんなことを言えただろうか。もし僕だったら、あんなこと、そもそも言おうとしただろうか。いや、僕は多分、みんなと一緒に大笑いし、「みっともねーカッコ悪りぃ!マジウケる」なんて言っていただろう。 僕は、あいつは、僕の前を走っている、と思った。そして、俺は一生あいつには追いつけないな、とも思った。青空の下、僕は、あいつのいつもと変わらない、爽やかな笑顔にに戻ったあいつの顔を見て、ふっと微笑んだ。こいつ、やるな。いつものあいつへの嫌な感じは、一切無かった。あいつは敵、そう思っていたが、今はあいつを好敵手、と見て、今日もあいつと競っている。あいつと友達にも…なれるかもしれない。そう、正直に思った。 ハロー!ふーみんです!読んでくれて、ありがとう!コメント(アドバイス、感想、指摘、などなど)お待ちしております!

みんなの答え

辛口の答え

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イイね

面白かったよん!! お話の構成がイイ!!!! またふーみんさんのお話読みたい!! 応援してるよ!! (びっくりマーク多すぎてごめんなさい!良いお話なのでぇ!)


面白かったです!

とても面白くて、つい何度も読み返してしまいました! ただ、一つだけ気になるところがあります。 改行をしていないせいか、読みにくい部分がありました。 それを修正すれば、とても読みやすい小説になると思います! これからも頑張れ!(o^-^)尸


良かったよ!

ずっと、敵だと思っていた人への見方が変わった主人公の成長が描かれたお話ですね!おもしろかったです! またお話書いてください!


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