短編小説みんなの答え:1

冬の風と、恋の風。

季節は11月の中旬。日が暮れるのがすっかり早くなり、 空はなんとも言えないあわい青。イチョウは色づいてプウン、とかすかに 匂いがする。風はひんやり冷たい。 そんな冬のお便りが、私のもとにも届いた。 「秋本 希乃子様」 茶色い無地のシンプルな便箋に、達筆な字でそう書いてある。 変わらないなぁ、アイツ。裏の「冬見 冷」という文字を見てふふ、と笑ってしまう。 中を開けると、紙と小袋が入っていた。 紙は、手紙のようだ。そっちから読むことにした。 「キノコ、元気っぺ?おいら海中1年生徒8人は、今度劇をすることになったん ばい。1年生で8人だ、すくねーよなあ笑。キヨもターモンもメメ子もみーんな 元気だっぺよお。おいら、劇で栗役なんだばい。すげえじゃろ?」 文脈が整ってないなあ、栗といえば猿蟹合戦? 私達の村は小さくて田舎だ。そのため子供も減っていて、小学生から高校生 までずーっと一緒。だからずーっと仲良し。 でも、大人は都会へ出て行く。その大人の1人が私の父。 …中学に入る前、都会へ来た。 懐かしい呼び方と友達。なんとなく景色がわかる。続きを読んだ。 「伝えたかったのは、嬉しいホーコクけん。おいら、マイマイと付き合うことに なったばい!舞から…へへ、恥ずかしいよお。めためたこっちは楽しいに、 都会のキノコは楽しいと?」 ああ、そーなんだ。良かったじゃん、美人のマイマイと付き合えて。 ニヤける冷がぽわんと浮かんだ。浮かれてるだろうな。 へぇ、舞ねぇ…マイマイから舞にしたんだ。 うらやましい。そんな思いから自然と涙が出た。あれ、おかしいよ、私。 何度言い聞かせても止まらない。おめでたいのに、変だよ。 「…よかったばい。」 我慢してた方言が、不意に出てしまった。だせば、都会の一員で無くなるから。 都会はいいところだけど、オシャレで、とにかくレベルが高くてついていけなくて。 小袋を見た。クリーム色だ。封筒がにじむ。 「小袋に村の空気を入れたと、キノコが寂しいと思てなあ。」 紙にはそう書いてあった。さっそく開けてみた。 ファア…新鮮で純粋な空気が、私の周りに広がる。汚い空気が、あの懐かしい 自然の空気になった。しかし、それも一瞬でまた汚い空気になった。 冷たくて、大地の香りがする空気。でも、冷たくない。本当は暖かいんだ。 「冷ったら…」 私の元に一足早く、冬が訪れた。 ドレミファそらの!そらの♪です! 漢字では楚良乃!むずかしいよね。よろしく! 感想待ってます!

みんなの答え

辛口の答え

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方言だ!好き!

私方言大好きで…方言の話って普通の短編だとあんまり見ないから、読んでいてすごく楽しかったです!書いてくださってありがとうございます(´∀`*) ラストの汚い空気、自然な空気の対比が良かったなって思います。汚い空気が、主人公の黒い気持ちまで表してる気がしました…。 素敵なお話ありがとうございました♪


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