君がそばに、いてくれるなら
街一面が純白に染まり、吐く息さえも白くするこの雪は、 いつまで降り続けるのだろうか。 マフラーに顔をうずめ、冷えきった足をかばい、靴下を少し上に上げた。 「はぁ」 冬になると、 いつもは見えないため息が白くぼやけて視界に入り、 今日も、この沈んだ気持ちを際立たせる。 一緒に帰る友達も彼氏もいない孤独さに、 いつも嘆いている私には、 一生、寄り添ってくれる人など現れない。 そう思った。 ーそう思っていた。 * 「寒い…ですね」 突然、後ろから声がした。 振り向くと、そこには、私と同じ制服を着た青年がいた。 「…えっと、あ、寒いです…ね」 私はとっさにそう返事をした。 何この人? こんな私に話しかけてくるなんて。 でも、この人、なんか…かっこいい… …って、だめよ。軽い女って、バカにされるわ。 それに、きっと、何日か経ったら、私のことなんて、ゴミ箱行き。 私よりも可愛くて、温厚で、良い女の子はたくさんいる。 地味で、冷酷で、静かで、こんなバカな私を、好きになる人なんて、いるわけがない。 それに、私の心の扉は開かないし、 これからもずっと閉ざしたまま。 そう思っていたのに、信じていたのに。 ーなのに、いつの間にか、その扉は、君に開かれていた。 どうしてだろう。 こんなにも君に惹かれてしまっているなんて。 なぜだろう、 君の笑顔に、こんなにも魅せられてしまうなんて。 君がそっと微笑み、私に歩み寄る。 どうしよう。 何か、話さないと? 「あの、稲葉中、ですよね。私と、同じ制服、だから…でも、なんか、見かけないなぁ、って思って」 私はそう言った。 ー失礼だったかな? 後から、そう思った。 …あぁーっ、やっちゃった… じわじわと、後悔する気持ちが私の中をぐるぐるまわった。 焦っていると、彼は私に、 「ああ、僕、転校生なんで。昨日来たばっかりなんです」 と、柔らかい、優しい声でそう言った。 転校生か。 あ、そういえば、となりのクラスが少しざわざわしてたような… 「じゃあ、もしかしてとなりのクラス?あっ、えっと、クラス、2-3ですか?」 「そうそう!2-3です!じゃあ、あなたは2-2クラス?」 「そうです!」 「あ、じゃあ、そのクラスって…」 彼との会話は、とても弾んだ。 こんなの、初めて… ー彼と一緒にいたい。 そう思った。 でも、無理だってことは、私が一番分かっている。 「はぁ」 またため息をついてしまった。 だめじゃない、 彼の前なのよ。 嫌われたな。 そう思った。 すると、彼は突然、私を抱きしめた。 「なんか、悩んでるんですか」 「べ、別に。な、なんか、すみません」 「余計なお世話って、思うかもしれませんが、なんでも、言ってください。聞きますから」 「…はい」 「ずっと、そばに、いますから」 「えっ……」 初対面なのに。 こんなこと…… 彼はそっと私の元を離れ、 ふっと微笑んだ。 「また、明日」 「…はい、また、明日」 また会う約束を誰かとするなんて、何年ぶりだろう。 不意に、涙がこぼれた。 二人に降り注ぐ雪の花が、 美しく空を舞って見えた。 -------------------- どうも、ふーみんです! 読んでくれて、ありがとう! とっても嬉しいです! 恐縮ですが、みんなからのコメント、お待ちしております! それでは、ばーい♪
みんなの答え
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すごい!!ヮ(゚д゚)ォ!
私は恋愛系を書くの苦手なんですが、 ふーみんさんはすごい!! もう情景まで頭に浮かんできました! あと、読んだあとにもなんか気持ちがフワフワしていて・・・ すごすぎて今の気持ちを表す言葉が見つかりませんでした!ごめんなさい! あっそういえば、「最後の一葉ー予想外な終わり方ー」の回答ありがとうございました!!英語は猛勉強します! では、 Good Luck!! ☆涼香☆
…すごっ…
どうも、ミルキーウェイです! この間は、回答ありがとうございました!凄い参考にさせていただきました! 前の話はここまでにしておいて… ふーみんさん凄いです!どうしてこんなに凄い物語が書けるのかききたいです! (出来たらですけど……)
好みすぎる…っ
設定から恐ろしいほど好みで、そこから広がる作品の雰囲気、心理描写、ストーリーの構成…と、すべてが私の好みど真ん中でびっくりするくらいでした。 冬らしい儚げな小説で、思わず惹き込まれてしまいました(*´▽`*) とっても面白くて、素敵な小説でした!書いてくださってありがとうございました♪
すてき!
素敵です!ふーみんちゃんの小説! ひとつひとつの文章が素敵でした! この後、二人は幸せになるんだろう なーって思いました!素敵な小説、 どうもありがとう!!!じゃーね!
凄い!!!
こんにちは!めめこじのことが大好きすぎるめめこじ担です! めちゃくちゃ良い小説ですね!!!!! 私もこんな凄い小説書ければなー! と思いました! 文章力とか、凄すぎて、頭に想像めちゃくちゃ出来ましたよ!!! 小説書くの、上手すぎます!! 次回作楽しみにしています! では(*´∇`*)
感動した
感動したよー すごく良かったー