鬱。
はじめまして _________________________________ (みんなみんな大嫌い。) 薄暗い部屋の中、スマホの画面を虚に見つめる柚莉は、やがてそう呟いた。 スマホが表示する時間は午前2時。 目の下にクマを作りながら、柚莉はこの生ぬるい布団の中で、すっかり見飽きたスマホの画面を、今もなおただひたすらに見続けていた。 SNS、ゲーム、匿名掲示板、生配信。 どれもこれも面白く無い。つまらない。疲れた。 柚莉はこの馬鹿みたいに腐った世の中が、心底嫌になった。ネットに逃げても、どうせ居場所は無い。 柚莉はスマホのカメラアプリを開いた。目の下にクマができ、肌は荒れ、顔がむくんだ少女が、画面に映し出された。 柚莉は泣きたくなった。メイクと加工の無い自分の顔は、この世で1番嫌いだった。 ハンガーに掛けてあった服を適当に選ぶと、柚莉は着ていたパジャマを脱ぎ、それに着替えた。それから顔を洗って、メイクポーチを取り出した。柚莉の使っている安いコスメは肌に悪い気もしたけど、そんなことは構わずしっかりメイクした。 髪にはオイルを塗って、慣れない手つきで触覚を作った。最近は洗うことも面倒で、髪には艶が無かった。柚莉は髪を結んだ。こうしたら、髪が汚いのが分かりづらくなるからだ。 部屋に戻ると、柚莉はスマホを手に取り、カメラアプリを開いた。メイクをしたお陰で、自分の顔には少し満足できた。 柚莉はベッドに転がっていたピンク色の猫のぬいぐるみを抱え、自撮りをした。 SNSに投稿するために集めたぬいぐるみや小物は、今となってはお金の無駄だけど、自分を可愛く見せるために捨てるわけにはいかなかった。 柚莉は角度や表情を変えながら、写真を何十枚も撮った。それから1番マシに撮れた写真を選んで、フィルターをつけて顔を加工した。SNSに投稿しようか迷ったけど、やめた。写真はアルバムに保存するだけにした。 柚莉はパジャマに着替えず、メイクも落とさず、冷たくなった毛布にくるまった。毛布から顔を少しだけ出して、ぼーっとした。柚莉の瞳から、自然と涙が出てきた。 柚莉は、なぜ自分が泣いているのか分わかっていたのかもしれない。上手にできたメイクが落ちるのが嫌だった。服が汚れるのが嫌だった。でも、涙の透明は、柚莉の茶色っぽい瞳が瞬きをする度に溢れた。 柚莉は上半身を起こして、窓を開けた。いつの間にか、夜は明けていた。
みんなの答え
※きびしいコメントを見たくない人は
「見ない」をおすと表示されなくなるよ!
すごい
にゅっこんちゃっ(o^^o)世奈だよぉー♪───O(≧∇≦)O────♪ さっそくだけどまなつって呼ばせてもらうね! 感想 すごい語彙力があって読みやすい! 言葉がちゃんと選ばれていると思ったよ(*^▽^*) 本当に同い年? まあ、すごいって伝えたい! 一つアドバイスがあるんだけど、 何を伝えたいかわからないかな。 柚莉は何を思ってるのかって読書感想文で言う終わりみたいなのがないからあったほうがいいと思ったよ。 偉そうにごめんね(>人<;) じゃねまなつ(*・ω・)ノ
語彙力ありすぎ~~~~~
こんにちは鱫鱫鱫鱫鱫鱫3月20日もかです 語彙力あってすごいですね
すげーーーーーーーー
ハマナです! すごい!同い年だとは思えない~。わたしも小説家を目指そうかとおもってるんだけど。憧れルー。 感想 言葉の選び方がすごく上手い。物語に共感しかない
素敵な作品でした
こんにちは、細かく風景が表現されている部分や柚莉の心情などが表されている文章に心を奪われたものです。特に言葉選びが素敵で「年下だとは思えないな…」と思いながら読ませていただきました。 SNSが普及している世の中では面白みがなくつまらなくてもずっと同じスマートフォンの画面を眺め続ける、という現代によくあることの表現や馬鹿みたいに腐った世の中、という世の闇を表す言葉は正に題名の鬱という言葉を表しているのかなと考えさせられます。 とても素敵な作品をありがとうございました、これからも頑張ってください。