離れない
覚悟したのに、決意したのに。 脳裏にこびりついて、とれやしない。 目の前で仲間が倒れた。背中で仲間の悲鳴を聞いた。 今、俺らは優勢なのか? 劣勢なのか? __いや、劣勢だ。仲間の屍しか見えない。 気がついたら、辺りには俺しかいなかった。 __俺しか残ってなかった。 周りを見渡す限りの敵、敵…。 退却しないのか? 上はどうした、まさか逃げたのか? それとも殺された? 正直、逃げても生き残れる気がしない。 岩影にダイブして、銃弾を避ける。 通信機に向かって、声を出した。 「こちらユウ、誰か…誰かいないのか?!」 しばらく待っても、通信機からは、何も聞こえなかった。 __まさか、全滅? 俺以外全員逝ってしまったのか?! 通信機を握りしめた。 「父さん…母さん…姉さん…ごめん、俺は…」 俺、生き残れそうにない。 どれだけ銃弾を放ったかわからないし、あと30発くらいで弾が尽きる。 それに、体力も限界だった。 『国のために、命を……………』 ……。 国の勝利を信じて、散っていった仲間たちの姿が見えた。 家族の姿が脳裏に映った。 「国のために、命を………?」 手榴弾なら、まだある。 「…タダで死んで…たまるかよ…」 最後の最後まで足掻いて、1つでも傷を多くつけて死んでやる。 敵が固まっているところに、こっそり近づいていく。 勝利を確信して、油断してやがる。 ピンを抜いた。銃を乱射して走った。不思議と、恐怖は感じなかった。 銃じゃ殺りきれなかったが、最後の手土産が効くだろう。 さぁ、仲間の元に逝くか。 __俺は、最後まで戦えたかな? きっと、もう終わっていいだろう…。
みんなの答え
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カッコいい!
こんにちは。arsです。 人は死ぬ前に大事な人のことを思うって言うけど、それが凄くかっこよく描かれてた! きっともう、、、ってとこが凄い戦争の厳しさとかが伝わってきていい!凄い好きです。 これからも頑張ってください! 応援してます!
うわぁ…すき…
めちゃくちゃ好きです…… 特に『岩陰にダイブ』『最後の手土産』とかの表現がすごく良いと思います。 戦争の話ですね… タダで死んでたまるかよ、がカッコいいと感じました。 戦争を肯定しているわけではないけれど、この小説の文章がとてもカッコいいです。