生徒会長は恋愛ができない
「ふぃーっ。やっと終わったー!」 夕暮れ時の生徒会室で、私は大きく伸びをした。 私、日向小春。生徒会副会長を務める中学1年生。12月6日生まれ、いて座のO型。 「お疲れ様です、日向さん。悪いですね、いつも手伝ってもらって」 隣でそう声をかけてくれるのは、神崎楓斗会長、2年生。 容姿端麗、頭脳明晰、品行方正といった四字熟語がよく似合う彼は、なんと私の彼氏だ。 真面目に仕事に取り組む姿と、優しすぎる笑顔とのギャップにやられた私は、思い切って告白し、意外にもあっさりとOKをもらったのだ。 しかしいざ付き合ってみると、私の中に小さな不安が芽生え始めた。 デートの約束をしたり、手を繋いだりするのは、いつも私から。 会長はなんだかいつも、ただ流されているだけ、という感じがする。 彼は本当に、私のことが好きで付き合ってくれてるんだろうか……? 油断すると浮かんでくる嫌な想像を、ブンブンと追い払う。 気分を変えようと、髪を束ねていたシュシュをほどいて、手首につける。 濃いブルーに水色の花柄が入ったこのシュシュは、私のお気に入りだ。 私の不安になんて全く気づいていないであろう会長は、そんな私の様子をただジッと見つめていた。 外に出ると、もう辺りはすっかり暗くなっていた。 付き合い始めてからというもの、仕事を手伝うという名目で毎日一緒に帰っているこの道にも、ポツポツと冬の色が灯り始めている。 そうか、今日からもう12月か。 そろそろ新しい手袋を買わないとなーなどと考えながら、少し冷たくなった手を擦り合わせる。 隣を歩く会長は、また私のことをジッと見つめるばかりで。 手を繋ごう、とは決して言ってくれなかった。 その次の日曜日。 少し気の早いクリスマスソングが流れる街の中を、私は急ぎ足で歩いていた。 今日は珍しく、会長の方からデートに誘ってくれたのだ。 いつもデートには遅刻してばかりの私だけど、今日はやけに早く着いてしまった。 待ち合わせは、駅前の大きなクリスマスツリーの下……いた! 「会長ー!」 私が駆け寄ると、会長は「ああ、日向さん。今日は早いですね」と微笑んだ。 「えへへっ、偉いでしょー!……ところで会長、その袋なんですか?」 「ああ、これですか?これはですね、えっと……」 少し頬を赤らめた会長が、手に持っていた紙袋からゴソゴソと何かを取り出す。 「あの……これ、日向さんに」 「えっ……」 差し出されたのは、濃いブルーに水色の花柄が入った、可愛い手袋。 「今日、誕生日でしたよね?私からの、プレゼントです」 「え……でも、どうして……」 私の欲しいものがわかったんですか?そう言うより先に、会長が言葉を紡ぎ出す。 「その……いつも頑張ってくれている日向さんに、何かお礼がしたいと思って……ここ最近、日向さんの欲しそうなものが何か、ずっと観察していたんです」 胸の奥が、じわりと熱くなる。 私はただ、自分が会長と一緒にいたくて、それで手伝ってただけなのに。 私よりよっぽど頑張ってるのは、お礼を言われるべきなのは、会長の方なのに。 「私、彼女ができるのって初めてで……もしかしたらこれからも、不安にさせること、あるかもしれないですが……」 照れをごまかすように、黒縁眼鏡のフレームをクイっと持ち上げながら。 それでもその奥の瞳は、まっすぐに私を見つめていて。 「これからも、ずっと一緒にいてくれると嬉しいです……小春さん」 ……やっと気づいた。 照れ屋で、シャイで、ちょっぴり不器用だけど。 でも、誰よりも私のことを見てくれてた。 大切に、想ってくれてたんだ。 「あ、えっと……気に入らなかったら、別に受けとらなくても……」 会長が何かを言い終わる前に、私は彼にギュッと抱きついた。 「わっ!?い、いいいいきなり何するんですか!」 「えへへっ、ありがと会長!大好きっ!」 「ちょ、やめてくださいこんな人前で!恥ずかしいですよ、離してください!」 真っ赤になる会長が可愛くて、ますますギュッと力強く抱きしめる。 会長、ずっと一緒にいてくださいね! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めまして!実柚と申します! 小説初投稿です……!ドキドキ 感想、アドバイスなど頂けたらとても嬉しいです♪
みんなの答え
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めっちゃすごいです!
うますぎ!私彼氏いないので…(前はいたけど…)だから、そういうカップルめっちゃ羨ましいデス! ーーーーーーーーーーーーーーーー 良いお話をありがとうございました!
ドキドキ
すごい 凄いです!彼氏いるんですけど割と積極的なので、これめっちゃ憧れます 書いてくれたことに感謝です!
これ アドバイスいります?
アドバイスなくてもよいほど素敵なお話でした♪ また違うお話も作ってください♪お待ちしております♪ 以上 ミルクでした♪
可愛い(´∇`)
ほっこりしてしまうような、可愛らしい小説でした…!(あとがきまで可愛くて癒されました) でもたんたんと可愛いだけじゃなくて、伏線回収等もちゃんと行われているのが凄いなぁと思いました。読んでて気持ちよかったです! とっても素敵なお話でした(*´▽`*)ありがとうございました♪
いいなぁ…。
こんにちは!arsです! 神崎会長まじでカッコいいぃぃ! いいなぁ羨ましい! 実は私も生徒会長なのですが、 恥ずかしながら自慢できるような頭脳も持ち合わせておらず、神崎会長にはほど遠い、、、。(しっかりしろ!) 最初から最後まで可愛いし、何より初々しい感じで楽しかった! 伏線回収も上手で、より最後がキュンキュンしましたよぉぉ。 これからも頑張ってください! 応援してます♪ すいません、今日テンションおかしい…。
実柚めっちゃよきよき(*´▽`*)
ゆっゆっゆっ☆ゆのだーおっ(`□´) なーんてね♪秋菜だーおっ(`□´) 名前可愛くて使ってみました! 実柚めっちゃよきよき(*´▽`*) 描写とか上手いやん! 案外やるなぁ…(((殴 ボコォ これからの活躍に期待! これからも自分のペースで頑張って♪ 応援してるっ☆ q(*・ω・*)pファイト! じゃ、ばいちゃ☆
すごっ!!
すごーい!こんなの大人にしか書けないと思ってた! 文だけで何してるのかとかよくわかるし、始まり方もちゃんとした小説に載ってそうな感じですね! 最後の神崎会長に日向が抱きつくとこいいですね!キュンとしちゃいました!
わぁ!!
すごく上手ですね!キュンキュンしました!特に最後の小春ちゃんが抱きつくシーン!!ああ…いいなぁと思いました!また書いていただけたら嬉しいです!短文でごめんなさい!さよならー!