Yourself by myhand ,
俺はもう、疲れたんだ。 学校でも、家の中でも、 俺の居場所はとっくに無くなっていた。 無視されて、 奪われて、 独りになって。 日に日に増え続ける痣が、 見るに耐えなくなっていた。 泣くことも、 怒りもなく、 ただひたすらにその淵を歩く。 学校の屋上。 生と死を分ける狭間。 ただひたすらにその淵を歩く。 そんな時。 一瞬の強風。 静寂を破る強い風に、体は抗えなかった。 ___落ちる □ 君はいつしか、顔に光が宿らなくなった。 僕には、尋ねる勇気も資格もない。 日に日に君は、体を縮こませるようになった。 頬や手、腕には青紫の痕が増えるようになった。 ・ 部活で学校に来ていた。 そんな時、ふと上を見たら、 そこに君はいた。 条件反射で僕は駆け出した。 君は…まだその淵を歩いていた。 声をかけようとした時だった。 一瞬の強風。 静寂を破る強い風に、君の体は抗うことはなかった。 __落ちてしまう □ 目を瞑った。 ……だが一部を除いて、身体に痛みはない。 手首が何かに掴まれている。 その方を向く。 「……なんで。」 □ 君が…いる。 僕の手が君の手首を掴んでいる。 「……なんで。」 …君は涙を浮かべてそう言う。 「あ、…えっと。………話したいことあって。」 …そんなものないのに。 □ …初めてだ。 俺を救おうと、手を伸ばした人は。 「……離せよ…」 「ごめん。それは…無理。」 「なんで…。」 「…話そうよ。少しだけ。」 そういって、お前は俺を持ち上げる。 □ 「…話そうよ。少しだけ。」 有無は言わせず、君を持ち上げる。 「「……。」」 「……その、」 「なに。」 「一人でいくとか、許さないから。」 「は…?なんでお前にそんなこと…」 「好きなんだ。」 ……言ってしまった。 「俺のことが?」 「そう…好き。」 □ …初めてだ。告白されたのは。 …初めてだ。……好きな人に告白されたのは。 「…物好きだな。」 「…かもね。………だから、次は一緒にいこう」 「………うん。」 俺たちは靴を脱いで、 屋上の淵を歩く。 さっきよりも、心が温かい。 「あ…そうだ。」 「…何?」 「見たいテレビがあるんだった…」 「は!?」 「…やっぱり飛ぶの後にしない?」 …俺はもう少しだけ、こいつと一緒にいる事にする。 ーーーーーーーーー お久しぶりです熊谷です。 これからも短編小説書こうと思うので、 良ければまた見に来てくださいね
みんなの答え
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よい…!
なるほど、視点が変わっていくんですね! 君とこいつの違いも良かったと思います! 感動しました!ありがとうございます
凄いです!!
物語の書き方がとてもお上手ですね!! 初めて熊谷さんの書く物語を読みましたが、早く読めて、物語の中に引き込まれて、言葉に表せないくらい好きでした! これからも頑張って下さい!(物語を書くならば) 素晴らしい物語をありがとうございました!!
myhand……
今回も題名カッコいいの良いですね!かっけぇ。 熊谷さんのは毎回視点変更の描写が綺麗で凄いです。 『その淵』とか『有無は言わせず』とか『静寂を破る』とかが好きです。 他にも『一人でいく』が漢字じゃないとことかいろいろ…… 見たいテレビがあるから飛ぶのは後にしようっていうのも、 本人の気持ちを否定することはしないけど~みたいな 優しさが見えていいなと思いました。 更に湧かせたい……!