あと、少しだけ。 (短編小説)
古典好きで地味な私と、明るくてモテるあなたが、つりあわないことぐらい分かってた。 でも、好きだった。 ーある日、彼に彼女ができたという噂を耳にした。嘘だと信じたかった。 でも、彼女らしき人と楽しそうに話している彼を見て、あの噂って本当だったんだ、と思った。こんなこと、夢であってほしかった。 ーねぇ、知ってた? あなたが「九重、百人一首の札とるのめっちゃ速かったな!すげぇわ~」 と百人一首の授業が終わった後、いってくれた時のこと。 初めて私の名字を呼んでくれた。 初めて私に笑ってくれた。 すごく嬉しかったんだよ。 ーねぇ、知ってた? 私が百人一首の百首の中で、一番好きな一首のこと。 「由良の戸を わたる舟人 楫をたえ 行方もしらぬ 恋の道かな」 意味は、「由良の河口を渡る舟頭が かじをなくし、行方もわからず漂うように、私の恋路も言い寄る手段(かじ)を失ってどうなっていくかわからない」なんだって。 まるで、私の恋みたいだね。 あなたとの思い出を思い返せば返すほど、辛くて、切なくなる。 あと少しだけ、あなたのことを、好きでいていいかな…。ーENDー
みんなの答え
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上手!
主人公の気持ちを百人一首で表したところが上手だと思います! キュンとしました!素敵です!
甘酸っぱい。
甘酸っぱい恋だなと思いました。素敵なお話ですね。 ゆうちゃん
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ロマンチック~ これで14歳!
素敵ですっ
「古典好き」特有のロマンチストな感じがよく出ていて、素敵だなぁと思いました。あと悲恋の表現が好きです! 「由良の門を」は私自身好きな歌のひとつなので、出てきて嬉しかったです(笑)比喩が巧みで、意訳を見たときに少し感動したのを覚えてます(*´`) 素敵なお話でした!ありがとうございました♪