百獣の王アーサー
俺はアーサーだ。俺はは百獣の王。 金色の毛を風になびかせ、ライムグリーンの瞳が何もかもを見抜いている。その威厳に満ちた姿を前にして、全ての生き物は恐れおののきひれ伏すだろう。 王には、身の回りの世話をする召使いがいた。毎日欠かさず上等な食事を用意し、労を惜しまず衛生環境を整える。一声呼べば必ず駆けつけるが、必要以上に干渉することはない。王もその従順さと有能さに満足していた。 しかし、心の底から忠誠を誓っているのだろうか。日々の鍛錬で手心を加えられた試しはない。それどころか七日に一度、攻勢が激しさを増す。まさか反逆心を秘めているのでは!? この国の王にふさわしいのは誰か。それを分からせてやらねばならぬ、と王は考えた。王は城から国中に睨みを利かせていた。豪勢な寝床、爪をとぐための玉座、昼寝する麗らかな陽だまり、務めを果たす召使いの隣、それらも良い。だが、王はこの見晴らしの良い城を大分気に入っていた。 鍛錬の時間になり、召使いが地上から俺の名を呼ぶ。 「いいだろう。相手になってやる!」 そう言うと、アーサーは軽やかに地に降り立った。召使いは狂暴な海の怪物を召喚する。赤い鎧を身につけ、大きなハサミを持つ怪物だ。黒々とした恐ろしい目が向けられるが、王は怯まぬ。挑発するかのように目の前で揺れる獲物を前に、猛獣の血が騒ぐ。飛び跳ねるように動く怪物も、のろすぎる。鋭い殴打を浴びせ、沈んだところにすかさず牙を突きたてた。それだけでは終わらない。なんども蹴りをいれる。こうなってしまえばもう、赤い怪物は何も出来ん。「オレの勝ちだ。力の差を思い知ったか!」 敗北した召使いは地に這いつくばり、こちらを見上げうめいていた。俺は勝利の雄叫びとともに踏みつける。召使いはたまらず悲鳴を上げた。これに懲りたら、明日からもきちんと従え! _________________________________________ アーサーは私の愛猫だ。 金色の毛はふわっふわのもっふもふで、黄緑色のまんまるな目がとっても可愛い。その愛らしすぎる姿を前にして、従わないない人間なんていないだろう。 私にとってはお世話も幸せな時間だ。私が用意した三つ星ゴロニャンフードを美味しそうに食べ、ブラッシングをすれば心地よさそうに目を細める。見てはいけないと思いつつも、うんちのふんばりポーズが好きでチラ見してしまう。排泄のたびにトイレ掃除をすることに誇りすら感じる。そして、お世話の中でも運動は最高に幸せな時間だ。猫じゃらしやぬいぐるみを追いかけて飛び跳ねたり、猫パンチや蹴りを繰り出す姿はまさにこれが天使だと思う。へそ天で眠る姿とのギャップがたまらない。平日は少ししか遊べないからこそ、たくさん遊べる休日には気合いも入る。 レオは今日もキャットタワーの一番上まで登りくつろいでいた。この家で特にお気に入りの場所なのだ。 「アーサー、遊ぼ~」 「ニャーォ!」 元気いっぱいのお返事も可愛い。スタっと降り立つ凛々しい姿も可愛い。ピンと立てたふわふわの尻尾も可愛い。あまりの可愛さに口に含みたくなる。 ぬいぐるみを目の前で揺らすと、目が満月のようになった。更にすばやくすると、猫パンチをお見舞いされる。ぷにっぷにの肉球で殴られるぬいぐるみが羨ましくなってきた。更には、小さくも鋭い牙でカプっと噛みつく。この世にこんなに可愛い生物がいるなんて。世界が滅びるのでは。猫は神が創りし最高の生物。いや、神をも追い越す。そしてぬいぐるみを後ろ足で何度も蹴り、満足そうに鳴き声をあげた。 「ゴロニャ~ン♪」 「アサたん可愛いねぇ~」 あまりの可愛さに床に這いつくばってしまう。そうして眺めていたら、蹴ったぬいぐるみをポイっと放り、アーサーが私の背中へ登る。そのまま私の背中を容赦なく踏みつける 可愛くて柔らかい肉球が私の背中を襲う。最高すぎて悲鳴をあげてしまう。「ありがたき幸せェ!」 はい、これは自分の事を百獣の王、すなわちライオンだと思っているアーサーくんのお話だよー!まあ現実では溺愛されている金毛の愛猫なんだけどねww中々りちゃ頑張ったよー!誤字あるかも!あったら許してね?(*´∇`*)