何気ない毎日。
カーテンの隙間から薄っすら差し込んだ光が眼に飛び込んできた。瞼は閉じたまま手を枕元まで持ってきて自分の携帯を探り取った。電源ボタンを押すと同時に画面から放たれた眩しい光に一度開いた目を閉じたり細めたりする。もう一度目を開き表示された時間を見れば朝の7時丁度を指していたことを確認してゆっくりと身体を起こしぐいっと伸ばす。ふと隣を見ればいつものように彼はぐっすりと眠っていた。普段から格好いい彼だけどこうして改めて見ると本当に整った顔立ちなのが分かる。すらりとした鼻筋、綺麗な唇、真っ直ぐな眉毛。何処を取ってもイケメンだ。顔が格好いいというのはもちろんだけど、俺しか知らない彼の顔というのが何より嬉しくて、大好きで。毎日のように眺めては見惚れてばかりいる。今日もこうしてしばらくの間眺めた後そっと頬にキスを落とし、音を立てないようベッドから降りた。洗面所へ向かいまずは顔を洗う。蛇口に手を伸ばしそれを捻って水を出す。手で水を掬い、勢い良く顔に持っていく。顔を洗い終わり掛けてあるタオルでぽふぽふと水気をとり、髪を軽く梳かす。最後に鏡で自分の姿を確認しもう一度整えたところで、今度はキッチンに向かった。せっかく早起きできたので彼の為に朝食を作ることにした。卵を割って味付けして、できたらサラダなんかも用意して、としている内に背後から足音が聴こえることに気が付いた。振り向いてみればそこには彼が居て、眠たそうにこちらへ近付いて来ていたのだった。「...おはよ陽太」普段より気怠げで少し低い声でそう言った彼に思わず胸を弾ませる。彼は裏から抱きついて来ては楽しそうに、作る様子を眺めていた。と思えば今度は皿に盛り付けられたハムを一枚頬張ってこちらを向きながらニヤリと笑った。「うまぁ」「ちょっと~つまみ食いしたらご飯なしにするで?」口では注意したものの、心の中ではいつもより少し抜けていて子供っぽい湊くんを可愛いだなんて思ってしまったりして。よく頭が回っていないのか、もしくはこれが素なのか絶対に普段くっついてこないのに朝はそれが嘘みたいに距離が近くて正直物凄く嬉しくて浮かれている。そのくせ時折見せる表情があまりに綺麗で無意識にも胸が高鳴ってしまう。朝の何気ないこの会話が、彼と過ごす毎日が俺の幸せ。「飯、うまかったありがとう」その笑顔が、優しい声が、大好き。
みんなの答え
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BLなのか…!
きずなんでBL読むの初めてです!とても良かったです!湊くんの、スーパーイケメンだけど可愛いところもあるっていうギャップ最高すぎません?めっちゃときめきましたっ!また書いてください!
物語性がえぐいです…
ずごく良いものを読ませてもらいました…。 今まで同性愛をテーマにした小説はキズなんではあまり見かけなかったので、新鮮な感じがします。 文章一つのとっても、彼らの生活の幸福感が伝わるのが素敵です! あと個人的には奏くんが結構好きです!(告白) これからも新作待ってますー!