死んだあとなんて
「死んだらどうなるのかな?」 私の友人は死後の世界に興味を持っていて、よくこの話題になる。 彼女とは小学生からの付き合いで友人の中では一番古い仲だ。 「うーん…」 「地獄で閻魔様が裁いてくれるのかな」 「今のうちに良い事しなきゃ…」 「そもそも閻魔大王っているの?」 「さあ…」 「案外地獄なんてなくて天国にすぱーっと行けたりして」 「なにそれ不公平だよ~」 「確かに…」 人を殺したりする犯罪者がなんのお咎めもなしに天国直行は不公平だ。 そう考えると、天国と地獄の制度はよく出来てるなと思う。 「生まれ変わりとかあったりするかもよ?」 「転生かぁぁ異世界転生したいな」 「それは本の読みすぎだって」 「でも宇宙は広いんだよ!?2次元が存在したって…」 「まあおかしくないけど、いやでも変!」 「私は諦めないっっ」 「仮に転生があるなら、私達にも前世があったはずよね」 「んーなんだったんだろ」 「虫とか?」 「怒るぞ」 嫌でも本当に…もしかしたら虫だったかもしれない。 前世も人間だったかもしれないし、他の惑星の生物だったかもしれない。 「ごめんごめん…でも前世の記憶って覚えてないよね」 「うん」 「この会話もいつか…忘れちゃうのかな」 嫌だな…と思った。私が今この世界に生きている理由は何なんだろうって…凄く気が遠くなる話だけど、とてつもなく嫌だ。 「まあいつかは死ぬ運命だし」 「何それ厨二感やばい」 「事実だわ」 「怖いな…」 「推し漫画の完結前にだけは死にたくない」 「それは全力で同意する」 「私死にたくないや」 「私も怖い…」 勢いのあった会話はいつの間にか落ち着いていて、それが余計に恐ろしかった。 死ぬのは怖いな…私の頭は考えることをやめて…もう何も考えられなくなる。 記憶もなくなるし話をすることも何かを聴くことも見ることも匂いを嗅ぐことも…本当に終わってしまう。 「いつかさ、おばあちゃんになった時…もうやり残したことは無い!死ぬのも受け入れる!って…出来るのかな」 「…分かんない、私今怖いし」 「じゃあ…もうこの世に飽きた!って思うまで満喫しようよ」 「飽きたって…」 いつか…死ぬことが怖くないと思える日が、そんな日が本当に訪れるのだろうか。 この先、大切な人が自分を置いていく…永遠の別れを多く経験していくだろう。 そして、私もいつか大切な人達を置いて旅立つのだ。 大切なものしかないこの世界に飽きる日なんて来るのだろうか。 「まあ何にせよさ、明日のテストどうするか考えな」 「うわやば!忘れてたァァァ…絶対赤点だ死んじゃう」 「日頃から勉強しなねー」 「うわぁぁんお願いします!神さま仏さま親友殿!」 「諦めろ」 そうだ、諦めよう。 今考えたって何も変わらないし、死ぬことは生まれたときに決まっているのだから。 悩んで恐れたって日々を生きるなかで私たちは死に近づいている。 死ぬことは怖い。 けどそれ以上に…死んで何も出来なくなることが、自分の存在が無になることが怖い。 あぁ…本当に天国や地獄があればいいのに。 生まれ変わりが存在したらいいのに。 いや諦めろ 私は人間として生を受けた。 生まれたからにはいつか死ぬ。 その死ぬまで精一杯あがいてあがいて 必死に生き抜いて…この世界が飽きたって大声で言えるように楽しんでやろう。 どうせ一度きりなのだ 私が私として生きるのは…たった100年未満。 さて…明日のテストはどう切り抜けようか。
みんなの答え
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天才
毎度毎度ながら完成度高すぎてヤバい。 テーマは重いのに登場人物の会話が軽くて、そのギャップが良き。というか言葉選びの天才かよ。ラスト数行そのまま座右の銘にしてやろうかと思いましたね笑 で、最後のまとめ方上手すぎる。また書いてください!
会話がおもしろい!
玖蘭と言います。 ー本題ー 内容は重いのですが、会話の中にボケが毎回入っているのがいいですね! そのボケにちゃんとツッコミを入れていて、面白いけど怖いし重いという 心に残る小説だったと思います!少なくとも私の心には刺さりました! 神作品ありがとうございます!
この主人公の気持ちめちゃくちゃ分かる!!
僕も、死んだらどこに行くのかなとかよく考えます! 閻魔様かもうめちゃくちゃ分かるww 地獄と天国も存在するんですかね? 生まれ変わるとしたら人間になりたいなー いま僕女なので来世は男になりたいなー じゃあね! ※僕が女なのに『僕』が一人称なのきにしないでねー
最高の作品ですね!
初めまして!コナン大好きあいぽんです! もしかして…viaさん? この間回答した質問に、viaさんも回答していて… 推しへの愛が溢れる長文の回答だったので、覚えていました! なんかもう、運命って感じ! (勝手にニクネ覚えて運命って…ちょっとストーk殴) だから、 「推しの漫画の完結前には死にたくない」 「それは全力で同意する」 って、その推しって、もしかして…?と想像してしまいました! (違ってたらごめんなさい。私と同じ、ですか…?) 『死』というなかなか重いテーマの作品なのに、ところどころ友人とのあたたかい関係や推しについて、明日のテストについてなど… “普通”の日常も描かれていて、すごく読みやすかったです。 物語の終盤は『生』について語っている主人公。このまましんみりと終わるのかな…?と思いきや、あえて明日のテストという! でも、そうやって当たり前に“明日”を生きることを考える…深い作品だなと思いました。 素晴らしい作品をありがとうございました! またキズなんで会えたらいいな!
わぁふかぁい
こんー なんか深い話だねえ 「推し漫画の完結前にだけは死にたくない」 「それは全力で同意する」 この会話すこ