言えない
「私ってどうしてこんなに可愛くないんだろう…生まれ変わりたい。」 あー、はいはいそうですか。 ツンと出たした鼻にパッチリ二重。キュッと結んだ唇にあどけなさの残る丸顔。 サラサラの髪に…なんかいい匂い。リンス変えたのかな。 あんたのこと入学式で男子がコソコソ可愛いって言ってましたよー。 ま、ウチも小野ちゃんのこと可愛いと思うけど。 「うそー!小野ちゃんめっちゃ可愛いじゃん!ウチが男子だったら絶対告ってる。」 そう言うと、小野ちゃんはなんだかしょんぼり笑った。 「私さ、実はね、彼氏に可愛くないって言われたの。でもなっちゃんがそう言ってくれるなら自信ついたよ!私、もっと可愛くなる!」 あー、彼氏か。あいつ酷いことばかり言うな。いつも小野ちゃん傷ついて悩んでるのに。別れちゃえばいいのに。 そんなウチの気持ちを察したのか、 「でもね、めっちゃ優しいの!こんな私の面倒も見てくれるし、学年一カッコよくて、運動神経もよくて、いつもちゃんと叱ってくれるの!」 優しい人なら、こんなに可愛い小野ちゃんに可愛くないなんて言わない。そんな奴のために可愛くならなくていい。てかもう十分可愛いじゃん。これ以上どうなるの… でも、言えない。小野ちゃんにはいつも思った事が言えない。傷つけたくない。 ちょっと嫉妬することもあるけど、傷つけるくらいなら言わない。 だから、いつもきちんと考えて、でも、 「ねぇ、小野ちゃん。彼氏って小野ちゃんのこと好きなの?小野ちゃんは彼氏のこと好きなの?小野ちゃんのことそんな風に言う奴を小野ちゃんは好きにならなくていい。というか」 ーーーならないで。 そんなウチの声に合わせて小野ちゃんが口を挟んだ。 「私のことを好きになってくれる人を私は好きになるの!なっちゃんが私のこと嫌いで言ってるならそれでいい!私は幸せだもん!」 違うの。ウチは小野ちゃんに辛い思いをしてほしくないの。傷ついてほしくないの。 小野ちゃんのことが大好きなの。 だからこそ、ウチは小野ちゃんを否定したくない。 「ごめん。でもウチは小野ちゃんのこと好きだから。小野ちゃんが幸せなら文句ないよ。」 そう言うと、小野ちゃんはキュッと笑った。やっぱり可愛い。 小野ちゃんはウチのこと好きなのかな。分からないな。 だから私はいつも言えない。
みんなの答え
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すご~いです!
すごいです! こんなのすごすぎます! 少し悲しい感じの恋愛物語・・・。 ( ゚д゚)ハッ!さんうますぎます!!