「こんにちは、友達になろう」
愛は与えられない人には与えられない。 それは若干15にしてワタシがたどり着いた境地でした。 そう気付いて以来、ワタシは、救いようがないくらい人嫌いになったんです。今じゃ身の周りには、誰もいません。 でも、それでいいんです、それがいいんです。わかったら、もうワタシに話しかけないでください。え?あとで絶対に後悔するですって?何を?理由を話して?ワタシ、あなたのことが本格的に嫌いです。こんな濁った曇の日に、いきなり屋上なんかに呼びつけたり、プライベートな過去にいきなり踏み込んできたり。否、まぁ、良いでしょう良いでしょう。だったらば話して差し上げます。聞き終わったあと貴方がワタシの友になることを望むとは到底思えませんがね。でも、貴方に噂を立てられたって、これからの日々すべてを侮蔑と好奇心の視線を浴びながら過ごすことになったって、ドウでも良いんですから。 ーーワタシね、隣国の戦争孤児だったんです。 父は徴兵されて帰ってきませんでした。 母はそれで心を病んでしまった。働いてはくれるけれど、ワタシと会話をしてくれない。 友達も、何もかもは、隣国においてきてしまった。また作ればいいだなんて、言わないで。この国の兵にアンジェロもミシェラもガブリエラも、殺されたんだ。私の友達。幼馴染だったのに。親友だったのに。あぁ、楽しかったなぁ。あの頃は。幼くってません純粋無垢なこころを持ってて。今じゃわからない愛なんかも、あの頃のワタシに尋ねれば案外答えが返ってくるのかもしれない。そうそう、今みたいにねずみ色の雲の隙間から暖かく光が差し込む日だった。3人とも私の目の前で死んだ。学校にミサイルが落ちてきたの。バラバラと。学校が、赤くって明るい巨大な炎の塊になってそびえ立っていた。麻痺したからっぽの脳では、それはあり得ないほど美しすぎる光景に思えた。笑いが、込み上げてきた。なんでそんなふうに思ってしまったかしれないけれど、今ではただひたすらに怖い。この国の人間が。 あれ、わたし、泣いている?失礼、失礼しました。いいえ、違う。私はこの国と共に戦った,隣国出身でしたね。決してあちらの国の出身なんかじゃない。きっとこの青い空と金色の日光とで、夢心地になってしまったんです。酔ってたの、気にしないで。 ごめんなさい、話しすぎました。感情的になりすぎました。なんでこんなに話しちゃったんでしょうね。雲の白さがあんまりにも清く見えるからかな。 ……?温かいこころを手に入れる為には必要な過程……?どういうこと、?いや、やっぱり聞くのはやめました。久しぶりに誰かとまともな会話をしておもったけれど、結局もう愛なんて人間のままじゃわかりませんよ。はなしかけないでよ。だれとも関わりたくないの。ワタシに無償の愛をずっとささげてくれる約束が出来ないなら。そして、人間ごときがそんな約束できるわけない。 ……え?あなた、人間じゃないの、じゃあなぁに?おむかえの天使様?もしかしてあなた、アンジェロ?ミシェラも、ガブリエラもそちらにいる!やった!ちゃんと、死ねたんだ!これで愛の天使になれるの、人間じゃなくなれるの、怖いおとながいないところへ行けるの!ありがとう、ありがとう!わたし今きっと、魂イチの幸せものね!